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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

かわいいもののはなし(上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー展@三菱一号館美術館&梅が満開の湯島天神)

こんにちは。仙です。お久しぶりです。
今年の冬は寒かったねぇ。急にあったかくなりました。春が来ました。
コロナも相変わらずなかなかの猛威を振るってます。でも、まあまあ気をつけて少し外に出てます。

今回行ったのはまず三菱一号館美術館「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー展」です。

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展示がかわいいと評判だったので。実際すごくかわいかったです。
私はよく存じ上げなかったのですが、上野リチさんはオーストリアウィーンの出身。
もともとウィーン工房でヨーゼフ・ホフマンに師事してたらしいのですが、1925年に日本人建築家の上野伊三郎さんと結婚して来日。
日本ではデザイナーとしての仕事のほかに教育者としてもご活躍されたそうです。

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このテキスタイルを見るとわかるかな?と思うのですが、色使いがかわいくてセンスの塊。

技術的にはあんまり線が整理されてなくて私みたいなデザインあんまり詳しくない人から見ると、上手いかどうかわかんないタイプ。でもかわいいモチーフがかわいい。色がかわいい。ちょっと拙いところもかわいい。
戦前だからあまり日本に来るようなヨーロッパ人はいなかったとは思うけど、どっちかって言えば未完成さを愛でる日本にいたほうが評価される人だと思う。ユダヤ人なので戦争中の待遇は大丈夫だったかな?と一瞬疑問だったけど、満州に視察に行ったり、待遇は悪くなかったみたい。


晩年の写真も穏やかなお顔だったし、上野さんと結婚して日本にきたのはリチさんにとっては悪手ではなかったように思います。

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天井に写ったところ(撮影可)

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やっぱりデザインの人なので、グッズの完成度高くて物欲を刺激されました。
作品のなかで七宝焼きのマッチ箱カバーがかわいくて、見ながら「グッズに5000円以内でマッチ箱カバーがあったら買おう」と思いながらショップにいったらなかった。しょうがない。ステッカーのフレークと缶バッジを買いました。
そして珍しく図録を買った。DIC川村記念美術館のヴォルス展以来です。かわいかった。かわいいものが好きならおすすめです。会期は5月15日まで。

そして湯島天神は比較的よく来ます。
今年は寒かったので梅まつりが終わったのにまだ咲き誇っていました。

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梅はかわいいよね。

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坂を下りたところに湯島歓喜天の復興地蔵があります。関東大震災。災害はどんな時代も怖いです。世の中が平和になりますように。

 

んじゃまた!