こちらの世界とあちらの世界(ボテロ展 ふくよかな魔法@Bunkamuraザ・ミュージアム&牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児@東京ステーションギャラリー)
こんにちは。仙です。
今回行ったのは、まずBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「ボテロ展 ふくよかな魔法」です。
ボテロ・・・すみません、作品を見たことなかったです。何となく行ったのですが、まだ会期はじめだということもあるのか、GWだというのに人が少なく、見やすくてよかったです。
何か、会期前の広告とかを見る限り、性癖って感じの濃い作品を予想していたのですが、全然そんなことなかったです。静物画とか、むしろさらさらしてて乾いてる感じ。人物の肌感もさらっとしてる気がする・・・テラコッタみたいな・・・。お花とかは相応の華やかさがあってきれい。サイズが小さければ部屋に飾りたい。ボテロさんは現代美術家としてちゃんとしてて、この世界の地に足のついてる人のように感じました。強い。人物画もいいよ。ちゃんとしてる人の絵が多い。ただ、人物の目が焦点あってないことが多いのはちょっと気になる。
最後の部屋は撮影可だったので撮ってきました。名画パロが多い。
まあ、こういうのが好きなら全然おすすめです。けっこう万人に受ける気がする。
会期は7月3日まで。
そして何となく行ったらけっこうヤバかったのが東京ステーションギャラリーで開催中の「牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児」です。
アンドレ・ボーシャンは少し作品を見たことはあるはずなんですが、まとめて見るとすごい。ヤバい。藤田龍児ふくめて、アウト・サイダーアート寄りな感じはあるんですが、実際に作品をまとめて見るとアンドレすげーな。本物だな。って感じがする・・・。ヤバい。
アンドレさん、キャプション読むと奥様が精神的につらい時も支えた偉くてまともな人なんだけどな。「私は実は宇宙人で、この絵は故郷をチャネリングして描きました」みたいなキャプションがついてても「そうだよねー」って言って頷ける気がする。なんでだろう・・・。
反対に藤田さんからはとてもまともで普通っぽい匂いがします。
画面上は2人ともそんなに描かれているものに差はないのになんでだろう。実は真面目なよいひとで、ご苦労なさったんだろうなー、みたいな。
絵は爽やかですてきです。色使いも好き。作品をまとめて見た後の感じは、個人的には吾妻ひでおの「アル中病棟」の読後感と似てました。尋常じゃない辛さを味わうまともな人の苦しみというか。
こっちはけっこう・・・というかすごくオススメかも。お二人の作品はここではないどこか、〈あちらの世界〉を見せてくれます。
会期は7月10日まで。
さて、GWも終わりですが、明日からも頑張っていきましょう。
んじゃまた!