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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

今年もあと少し。そして街はクリスマス(国宝 雪松図と明治天皇への献茶@三井記念美術館&インターメディアテク@KITTEその他)

こんにちは。仙です。
気がつけば、今年もあと半月ですね。 そして街はクリスマスです。

今回は三井記念美術館なので、日本橋三越のツリーです。

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旧館の

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こっちは新館の



そして今回のメインは三井記念美術館で開催中の「国宝 雪松図と明治天皇への献茶」です。

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ぐるっとパス来年用にもう1冊買っておこう

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次は恒例のおひなさま

ちょっと早めですが今年を総括すると、やっぱり一番のビッグイベントは改元。だからか年後半はどの美術館も皇室と関連づけるような企画展が多かったような気がします・・・。やっぱり日本の文化事業と皇室っていうのは深い深い関連があるんですね・・・ 。

 

展示の方は良かったです。 国宝の円山応挙の雪松図と卯花墻が出てた。 何度も見てるけど、やっぱり良いものは良い
あと、題名にあるように明治天皇への献茶に使ったお茶碗(金襴手鳳凰文天目)も良かった。なんかすごい他で見たことないようなすてきなお茶碗。やっぱりお茶会って何気に豪華だよね。何て言うか、やっぱり男の見栄の張り所。 全部最高のものを隙のないコーディネートで、みたいな・・・ 。天皇陛下がいらっしゃるなら尚更のこと大変・・・。

 

後は帝室技芸員の作品を集めたセクションもありました。安田靫彦でしょ?小林古径でしょう?他は柴田是真とか。

よい作品ばっかりで私はとても好きでした。そして大正天皇ご成婚25周年の置物とかも素晴らしかったです。大正天皇って、個人的には夭折されたイメージが強かったのですが、こういうお祝いもできたんだなと思うと感慨深い・・・。

 

そして明治維新天皇が京都から東京へ「御東幸」された際の錦絵、新橋~横浜間の鉄道開業式で明治天皇が使われた御休所用の御召椅子なんかもありました。椅子はちっちゃいけどやっぱり豪華。あとこの時代の鉄道料金の資料があったんだけど、ちょっとびっくり。新橋・横浜間で現在の貨幣価値に換算すると下等(たぶん二等車)で5500円高いよお前。新幹線かい? でも、座ってるだけで素早く他の土地に移動できるって、当時は魔法のように便利だったんだろうね。どこでもドア的な。

 

最後の章は、歴代の三井家の方々が残したいろんな作品。やっぱりこういう人は教養として小さい頃から高名な画家とかについて色々習ってます。作品としては普通の絵画じゃなくて剪綵(せんさい。金泥とかを使う芸術作品。作成方法は三井家のオリジナルで秘伝らしい)が多い

わかるわかる( ̄▽ ̄)。三井家の人とかが ヘタに自分の描いた日本画とか残せないよね。 こうやって一流どころの画家と一緒に展示されることも想定内だし、恥ずかしいよね( ̄▽ ̄)。自分だったら絶対嫌だ。

「とりあえずよそ様とは手法が違うので」っていうエクスキューズは絶対必要だよね。見てても、何か、やっぱり他の作品とは違うオーラが素人っぽい・・・いや、もちろんじゅうぶん上手いんだけど・・・。

 

他にも沈南蘋の南画とかもとても美しかったし、弥介(久楽)の赤楽菊形金彩平鉢とかもとてもよかったです。黄金色で、ほんとに光り輝いてた。

年末忙しいですが、豪華で美しい作品に癒されに行ってみたらどうでしょうか?おすすめです、会期は20年1月30日まで。

 

次は東京駅近くを通って、久しぶりにインターメディアテクへ。

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東京駅はきれい

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その近くも美しい

確かここも実は皇室と深い関係ありますよね?秋篠宮眞子様がお勤めのはず・・・(だよね?)
でもだからこそ盤石なのかなーと思います。日本郵政はこのごろ滅茶苦茶大変そうだし、何にもなければこの立地にこの施設は危うそうな雰囲気が・・・。

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すてきなポスター

新しい企画展は特別展示『十九世紀ミラビリア博物誌――ミスター・ラウドンの蒐集室より』珍しいものがたくさんあって面白かった。 一番興味深かったのは中国の観相学標本かな。マネキンの頭部に細い名称が色々と・・・(印堂とかね)。立体だから書面よりわかりやすい。人相教える人はこの方式で教えたらいい気がする。他にも天球儀とかいろんなナメクジのガラス標本とか美しくもグロでよかったです。

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KITTEでもクリスマス。イベントやってた

というわけで、ここは近くへ来たらオススメです。会期はよくわからん。企画展は好評だと伸び伸びになるみたい。3年くらいやってるのもあるし・・・。

 

それでは年末だし、風邪も流行ってるので気をつけて過ごしましょうね。んじゃまた!

 

 

初冬の北の丸公園は紅葉が綺麗&鏑木清方は大人気&窓って大事だよね(窓展:窓をめぐるアートと建築の旅、鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開@東京国立近代美術館)

こんにちは。仙です。今回は東京国立近代美術館の巻です。
いや、近くに用事があったので、その導線上の行動なんですけど・・・でもよかったです。皇居の周辺はどの季節に行ってもいいですよね。北の丸公園に行ってみたら、今年は寒くなるのが遅かったせいか、まだ全然紅葉が綺麗だったです。もうそろそろ冬だけど・・・。

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人も少なくてよかった

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やっぱりこの辺が日本の中心かなとつくづく思う

さて、今回のメインは東京国立近代美術館「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開」です。

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週末の夕方に行ったんですが、思いがけずチケット売り場に行列ができてて驚きました。主に鏑木清方みんな美人が好きなんですねぇ( ̄▽ ̄)。ちなみに二つセット券で見ると1500円です。確か窓展だけだと1200円鏑木清方だけだと800円なので結構お得感があります。

 

まず、窓展の方なのですがよかったです。てゆうか、窓大事だよね。自分語りになりますが、以前の職場で度々窓のない部屋に呼び出されて説教される場面があったのですが、見事にメンタル不調になりまして、 それから窓のない部屋が絶対無理になりました。窓が小さいのもダメ。なんかいろいろ環境が制限されますが仕方ない。
そしてすごい豪華な邸宅でも、窓の小さいお宅は住んでる方に同情の気持ちしか湧いてこない。気の毒になぁ(-_-;)、って。もちろん私の方が100万倍貧相なところに住んでいるのですが。そして防犯のためにも、災害時にもあまり窓ばかり大きい所って良くないのはわかってるのですが。そして照明で工夫すりゃあいいこともわかってる・・・。

 

窓展は本当に良かったです。 本当に窓っていうものがあってよかったよ。ガラス窓ができるまではウィンドウショッピングっていうものが存在せず、お店に入るときは冷やかし厳禁だったんだそうです。そんなの楽しくない。 窓はいろんなものを見せてくれるよね。

そんで窓展は一部を除いて写真撮影が可能でした。いいカメラで撮ってた人もいた。


マティスは見たことのないタイプの作品が色々あって良かったです。

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こんなのとか

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こんなのとか

写真撮影可ではなかったけど、ロスコも良かったな。

 

西京人の西京国。

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日中韓のアーティストのユニットだそうです

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パスポートとか

この国の入国管理局に入国するためには、ダンスするか歌を歌うか笑顔見せるかしてください、みたいな注意書きが。とりあえず口角上げとけばありがとうございますって通してくれます。が、何もしなくても入れてはくれると思います・・・。

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こんな窓の雰囲気もすき

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これは奈良原一高さん。北海道のトラピスト修道院。クッキーの・・・

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こっちは女子刑務所らしい

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ファンタジーな色彩とハードな画題。戦争を見る。

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ホンマタカシもあった

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この人は独学で透視図法を身に付けたんだって。メルヘンな色

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マンガのコマも窓っちゃ窓っぽい

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コルビュジェの窓

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窓の歴史を時系列でみる

結論としてはすごく良かったです。おすすめです。是非。 2月2日までやってます。

 

鏑木清方展の方は、いつも常設があるところに今回新収蔵の「築地明石町」「新富町」「浜町河岸」をメインに構成されています。大人気で、みんな単眼鏡を使ってじっくりと見ていました。人気あるんだね。ちょっと色々仕掛けようとしてるのかなとも感じました。数年後には同じくMOMATで大回顧展が予定されているそうです。

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この作品だけ常設にあって写真可だった

鏑木清方美人画がお好きならおすすめです。 こちらは12月15日まで。

 

常設もよかった。

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ココシュカ

ココシュカは振られた女性(上の絵のモデル)の等身大の人形を持ちはこぶって何事。そもそも重すぎだろうに、クレイジーで面白い。

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こういう企画も大事だよね

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藤田嗣治。素晴らしい力量だけど、これを見ると彼が同時代の人から評判微妙なのも何となくわかる気がする・・・

それではこのへんで。年末年始、忙しいですが体に気をつけましょう。んじゃまた!

初冬のいろいろ(カルティエ 時の結晶@国立新美術館&ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝@bunkamuraザ・ミュージアム&大嘗祭@國學院大學博物館)

こんにちは。仙です。急に寒くなりましたね。このごろは天気よくてうれしいです。

 

さて、今回はこのごろ行った展覧会いろいろ。

まずは国立新美術館で開催中のカルティエ 時の結晶」です。

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この日はくもりだった

タイトル通り、お洒落な場所でカルティエのいろんなジュエリーや時計とかがたくさん見られる展示です。カルティエ好きなら絶対おすすめ。それほど・・・っていう人でも話のタネに見てもいい気がする。チケ代1600円をどう捉えるかっていうのはあるけど・・・まあ、カルティエのお店で商品を見るルートはあるけど、普通の人は怖くて入れないじゃん(そうでもないのかな?)。見学料としては妥当なんじゃないかと思います。

 

ちなみに行ってみたら混んでた。私は入場10分待ちだったのでまあまあかな。展示品が小さいから見るの時間かかって渋滞するんだよね。

ほとんどのところで撮影可だったのでとりあえずたくさん載せます。

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ティアラ

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ヘビモチーフ多いよね

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これもヘビ

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こっちはトカゲ

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チャイナパワーを感じる・・・

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色石はトパーズかな?

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これは虎かな

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こういうのもある

細工はすばらしいです。ただ、ちょっとヤンキー味を感じるかな・・・なんでだろう?逆に言えば親しみ安いかも。そして何でか写真撮るの忘れたんだけどミステリークロックはすばらしいです。豪華な気分になれます。

会期は12月16日まで。ぜひ。

 

そしてこっちも豪華Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝」です。

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美少年の肖像画。きれいだった

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花の絵もきれい

豪華さと美しさに特化してて目の保養です。肖像画もきれいな人しかいない。器もすごく豪華で綺麗なのしかない。静物画もきれいなものしか描いてない。お花や果物はそのままできれいじゃん?せいぜいカケス・・・でもカケスも落ち着いてみるときれいだよね・・・。

 

撮影可ゾーン。

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美しい花の絵2枚

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豪華なティーセット

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こちらもオススメ

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きれいだよね

あとはルーベンスの絵がありました。それはさすがによかった。教養に溢れた絵。

陶器ではポプリポットとかよかったな。きれいだし、どでかい。どんだけポプリ入れるんだ?みたいな。ポプリ作るのもけっこう大変だよね・・・いいのか、侯爵だから。お金持ち。

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リヒテンシュタインはこんなところだそうです

というわけで、きれいなもの・美しいものが好きな人はぜひ。好評につき会期延長。12月26日までやってるそうです。

 

最後は渋谷の國學院大學博物館で開催中の大嘗祭です。

 

この間の大嘗祭、見ましたか?ここではテレビで解説しないようなところまで展示されています。さすがにけっこう混んでました。

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さすがに資料は詳しい

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この模型だけ撮影可

いろんな儀式があるんですよね。捧げものとか・・・何か遠い昔に読んだ網野善彦の本とかでこんな場面見たことあるような気がする!!って感じの展示がいくつかあってノスタルジーに浸りました・・・

実は一番よかったのは昭和天皇大嘗祭(昭和3年)の参列者専用の列車の切符

自分が鉄オタならどんな犠牲を払っても乗りたかったろうな、っていう。時刻表もなんかすごいし、切符の券面もかわいくて上品。どんな列車だったんだろうなー。

 

というわけで興味ある人はぜひ!こういう機会じゃないとあんまりない展示だと思うので。会期は12月15日までです。

 

今年は寒くなりそうですね。健康管理をしっかりしたいです。んじゃまた!