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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展@Bunkamura ザ・ミュージアム&北澤美術館 ルネ・ラリックの香水瓶ーアール・デコ、香りと装いの美ー@渋谷区立松濤美術館

こんにちは。仙です。やっと病が癒えてきました( ̄▽ ̄;)。そして気がついたら1月20日を過ぎてました・・・。今年に入ってからまだ何もしてない。

結局欲しかったPCの福袋とか買えなかったわ。福袋はドトールのを買いました(ドリップパックしか入ってない)。あとは靴下。消耗品。面白味はないけど無駄なく使えそうです。

 

さて、今回はまずBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」です( ´ ▽ ` )ノ。

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神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世は、1583年に首都をウィーンからプラハに移し、独自の芸術文化をその宮廷に花開かせた。特に美術の大家の作品の入手に努め、彼らを宮廷に呼び寄せ自然物も広範囲に収集、自身の嗜好の強い最高水準の芸術作品と珍奇な品々で構成された壮大なコレクションをプラハに築き上げたそうです(本家サイトより)。

 

このコレクションは見てて楽しいのです。神聖ローマ帝国という強大な富と国力をバックにしたコレクションd( ̄  ̄)。正直展示品全部がすばらしいかっていうとそうでもない(だってフォロワー作家の作品とか多いし。でも私がわかってないだけかも)。ないのですが、それが楽しい。何かなー、ルドルフさんがピンと来たやつ集めたんだろうなー、って感じのコレクションでした。一貫性あってよいヽ(´▽`)/。完成度とかは別にして、こういうの好きだったんだろうな、って感じ。

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 メインの作品としては上の看板みたいなアルチンボルドのルドルフ2世の肖像画とか、ヤン・ブリューゲルのいろんな花が描かれた油彩とかもあります。それはやっぱりとても見応えあります。
あとはフーフナーヘルがよかったな。花や昆虫メインの作品が多くて、比較的小品が多いというのもあって、かわいさ・美しさが前面に出てます(*^▽^*)。彼の作品は奇想趣味は抑えめでバランスがよい。

個人的には天文学とか占星術錬金術資料の展示の方が見てて高まります。どれもおもしろいです。

あとは庭で飼育してた珍しい動物を記録した動物誌とか、貴石や鉱物を使用した杯とかも珍しくて見てて楽しかったです。
時計とか天球儀もすごいです。技術とか科学とかにも並々ならぬ興味を抱いてたんだろうな。ルドルフ2世の「この世界をよりよくしたい」という意志は感じる(´・ω・`)。

 

でもさぁ、芸術家のパトロンって難しいよね(´・ω・`)。実業家で自分が稼いだお金なら「好きなようにすれば。人生は1回だし」と思うんですが、ルドルフ2世は統治能力微妙だったらしいし、人民は冗談じゃなかったろうなと思って哀しい気持ちにはなります。芸術・科学に傾倒するのはいいけど、もとは税金だよ( ̄▽ ̄)?政治をおざなりにするならそんなものやめてくれよ(´・ω・`)みたいな。周囲の人もいい加減立腹していたようで、最後は弟に帝位を追われていますよね。
でもな、そういう長い目で見たらいいのかも知れない。コレクションはずっと残って、後世の国民も文化的な功績の恩恵にはあずかれるんだし・・・。

 

これは撮影可の作品。

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現代作家・フィリップ・ハースによるアルチンボルドのオマージュ作品。おもしろいですね。

 

というわけで、こんな感じがお好きでしたらおすすめです。渋谷のBunkamuraで3月11日まで。この展示は最後のほうになると混みそうな予感がする。のでお早めに。

 

次はBunkamuraまで来るとここも行かなきゃな、っていうことで渋谷区立松濤美術館「北澤美術館 ルネ・ラリックの香水瓶ーアール・デコ、香りと装いの美ー」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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ラリックの香水瓶とか花瓶やアクセサリー、アール・ヌーヴォーのドレスなどが展示されてます。どれも美しいです。日本人好み。やっぱりガラスって透明感あるし。実際いつものここよりお客さんもけっこうたくさん来てました。ラリックはコティとかと組んで時代に合わせた作品を生み出すことでのし上がっていくのが見てて気持ちいいよね。出世物語って読んでて楽しい。


こういう感じの展示は、個人的には目黒の庭園美術館でやるととっても似合うと思うんですが(やっぱり宮様の邸宅はすごい)、こちらもとてもよいです。ここは中庭?ゴージャス。

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展示品の所蔵元の北澤美術館には行ったことがないので、機会を見つけて行ってみたいと思います。諏訪かぁ。諏訪大社行ったことない。

 

それから当時フランス・パリで開催されたアール・デコ博覧会の資料があったのですが、日本館のパビリオンがとてもすごかったです。とても精緻なつくりの日本家屋で(神田の某老舗を豪華にした感じ)驚きました。優秀な職人さんが気合いれて造ったんだろうな、みたいな。日本の文化を精一杯プレゼンしてる姿勢が何かいじらしい。近代国家だ!国力もあるぞ!っていうのを一生懸命訴えている。

 

これは一つだけ撮影可だった香水瓶。

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ということでけっこうおすすめです( ´ ▽ ` )ノ。でも1月28日で終わっちゃうんだよね。お好きな方はお早めに。

 

んじゃまた。寒い日が続きますがお元気で。自分も養生します(´・ω・`)。