こんにちは。仙です。
三菱一号館美術館で開催中の「ボストン美術館 ミレー展 傑作の数々と画家の真実」に行ってきました。
さて、私は美術館通いをするに当たって、座右の銘にしている言葉があります。
「メジャーどころ、混みそうなところはなるべく早く行け」
この言葉はBY自分、なのですが(〃⌒∇⌒)ゞ、そんなことを思ってる人は結構いるんじゃないかな。
そしてこの展覧会も地味に混んできてます。早めに行けてよかった・・・。
とはいっても、もちろん東博の国宝展の比ではまったくないですよ。
でもここって、美しい建物で大好きなのですが、個々の展示室が若干狭い印象なので、少し混んでくると作品の配置によっては多少ストレスを感じることもあります。今はまだギリギリ平気。
そして、肝心の展示ですが、これって、英題のほうが邦題よりも内容を表しているかな、と思うのです。
ミレー展、だと、ミレーばっかり来てるようにおもうじゃないですか?英題は、Millet,Barbizon and Fonteainebleau。ミレーとバルビゾンとフォンテーヌブロー。
そう、ミレーは半分くらい。(ざっと見た感じ。数えた訳じゃないので違ってたらごめん)あとはいわゆるバルビゾン派や、ミレーが中年期以降を過ごしたフォンテーヌ・ブローを縁の画家たちが描いた作品で構成されています。
決してそれが悪いわけではないのです。でも、ミレーばっかりと思ってたのに・・・みたいなこともあるかな、と思って。
やっぱりバルビゾン派の中ではコローが好きかな。
どんな情景でも、銀色っぽい色彩が感じられるんだよね。印象派とは別の意味で、世界は光に満ちているんだな、と思います。
さて、ミレー作のなかで好きな作品。
1.自画像
2.洋梨
ミレーって、初期は裸体画や肖像画とかも多く描いてて、サロンへの初入選作も肖像画(たしか)。
そしてこの自画像、とてもいいと思います。不安と自信がないまぜとなった微妙な表情。(キャプションの受け売り)よけいなものがついてないソリッドな質感で、ミレー自身の若さを感じさせます。
この流れで、最初の夫人であるポリーヌさんを描いた絵もいいのよ。ポリーヌさん、丸顔でかわいい。日本人好みな顔。ミレーの絵が日本で人気な訳がわかります。そして、洋梨を描いた静物画もよいです。洋梨が瑞々しい。
ミレーって、初期は裸体画も描いたそうですが、あるとき展覧会で「こいつ裸ばっかり描いてる( `д´)ケッ!」みたいな観客の声を聞いてしまって、裸体画を封印したそうなのですが(音声ガイド情報)、もったいない。
この2つの絵を見ると、裸体画も続けていたら、この分野でも清楚で瑞々しく、しかも優しいいい絵が描けたと思います。誰だ、よけいなこと言ったやつは( ̄▽ ̄;)!
3.種を蒔く人
チケットにもこの絵がデザインされています。有名な絵。ミレーの描く農村や家族を描いた絵って、やさしくて静かで、そこが魅力だと思うのですが、それを反転させると、「停滞」というネガティブさあると思うのです。この絵に描かれた農夫は、動いてます。まさに種を蒔こうとしてます。生命の種を蒔こうとしている、力強さを感じます。
と、こんな感じです。
重ね重ねになりますが、行かれる方はお早めに!!
これからどんどん混みそうな感じがしますので。
それに、秋は三菱一号館の庭がステキなので。
やっぱり岩崎さん関連なので(笑)、薔薇と洋館。これがキーワードっぽい。なんか、豊かですね。
この展示の中程の、静嘉堂の陶磁コレクションもいい感じですよ。特に白釉絞胎盃がステキです。ヘリンボーンのような柄が繊細です。
では、またね!!