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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

特別展「浅井忠の京都遺産 京都工芸繊維大学 美術工芸コレクション」@泉屋博古館分館

こんにちは。仙です。今回は六本木一丁目の泉屋博古館分館で開催中の特別展「浅井忠の京都遺産 京都工芸繊維大学 美術工芸コレクション」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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今回はブロガー内覧会に参加させていただいたので、写真がたくさん載ってますが、これは美術館様より特別の許可を受けて掲載しています(*'▽'*)。

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さて、浅井忠さん、ご存知ですか?個人的には作品はちょいちょい見るんですけど、はっきりとした履歴とかはいまいち把握してませんでした(-_-;)。

 

浅井忠さんは佐倉の出身。佐倉かあ・・・川村美術館のあるところ・・・遠いなあ・・・。でもそこからあの時代に世に出てこれるくらいだから才能は折り紙つきだったんだろうな。

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【浅井忠先生のおおざっぱな経歴】

  • 佐倉から上京。工部美術学校に入校。ファンタネージ(日本に洋画の技術を伝えたひと)に師事。
  • 東京美術学校日本画しか教えないことに反発して明治美術会設立。
  • フランスで印象派を学び「外光派」と呼ばれた黒田清輝に出世争い(東京美術学校の洋画部門の教授の地位)を競り負ける・・・。アカデミックな画風を「脂(やに)派」と呼ばれていじられる。日本人は印象派好きだもんね。どんまい。
  • パリ万博に行ったときにアール・ヌーヴォーを実際に見て「これからはデザインの時代だ!」と開眼する。
  • 晩年は京都でデザイナーをしていた。というか、パリ万博で知り合った中澤岩太という人にスカウトされて、京都高等工芸学校(京都工芸繊維大学の前身のひとつ)で日本ではじめてのデザイン教育を行おうとしていたそうです。

 

この展覧会の展示品は主に

  1. 浅井忠がこれからの日本のデザイン教育のためにパリから買い付けてきた美術品。優品多し(*'▽'*)。
  2. 浅井忠、鹿子木孟郎とかの洋画や水彩画
  3. デザイナーとしての浅井忠と京都工芸の流れ。これもよい。

みたいな感じでおおざっぱに分かれてます。

んじゃ行ってみましょう。

 

パリからの買い付け品のターン。ミュシャ

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ティファニーはどれもきれい。いいのを集めてると思う。

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これも。

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これも。

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これはジョルナイ。エオシン釉は独特の輝き。

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ここは浅井の水彩画。

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いちばん右は東宮御所に飾るタピスリーのための下絵だそうです。宮内庁の注文に応えようとして超過酷な製作をしたそうです。モデルさんが逃げ出したんだって。

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浅井さんのデザインは面白いと思う。

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これが現物。

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この辺は明治工芸のターン。宮川香山。この真っ赤な釉がかかった焼物がすてきです。

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これも浅井さんのデザインのもの。エジプト文様の初期とか。

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これがいちばん有名なやつかな。

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ここらは板谷波山

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この辺はデザイン教育のもの。

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内国勧業博覧会のコーナー。

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メダル。

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布地のスワッチもある。当時は珍しいだろう洋服や洋傘用の布地もあり。イケてる。

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というわけで、とてもバラエティに富んだ展示だと思います。アールヌーヴォー好きや宮川香山とかの明治工芸好きが行くと特に楽しめると思うヽ(´▽`)/。お時間あったらぜひ。ってか、今回会期が1ヶ月しかないんだよ!!会期間際は混雑すると思うので、今のうちにぜひ。
10月13日まで六本木一丁目の泉屋博古館分館で。

 

次はこれだそうです。右の典雅と奇想。

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今年は奇想が流行りだね。そんな年なのかな。んじゃまた!

畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華@渋谷区立松濤美術館

こんにちは。仙です。このごろちょっと涼しくてうれしいです。らくちん(*'▽'*)。

さて、今回は渋谷区立松濤美術館で開催中の「畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。

 

何か前に車が停まってたから近づいて撮った・・・ナンバーとか入るとまずいから・・・。

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松濤美術館は好きな美術館です。なぜなら

  1. ぐるっとパスで入れる (*'▽'*)
  2. 建築がなんか凝ってる
  3. トイレがきれい ヽ(´▽`)/

だからです。特に3番目は重要ポイント。体調万全でないときでも安心して行けるので。

 

今回は「畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華」。畠中さんは日本画で、インド染織品のコレクターとしても有名だそうです。ベッドカバーとかサリーとかショールがたくさん。モスリンみたいな薄地のプリントとかみんなとても美しいです。すごい量だからきっと保存も大変だよね?眼福でした( ´ ▽ ` )ノ。


そして今回は写真撮ってSNSに上げてOKなのでたくさん写真撮ってきました。

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更紗は名物裂とかもあるし、日本人は大好きだよね。

こないだ読んだ吉田光邦さんの本にあった記述なのですが、江戸時代、ラッフルズシンガポールの創設者)が日本を開国させようとしたときに、まず権力者を懐柔するために用意しようとした贈り物のリストに更紗が載ってたそうです。
「日本人、こういうの好きだよな( ̄∇ ̄)」
と各国から思われてたっていうことだよね。

鎖国してたのに、よくおわかりですね(´・_・`)。その洞察力に感心する。少ない貿易の機会を駆使してけっこう買いあさってたのかもしれません。

 

現代の日本人もこういう染織は好きみたいです。ここの美術館はいつも落ち着いてる印象だけど今回は人がけっこういっぱいいました。みんなきれいなもの見れて喜んでました。

畠中さんありがとうヽ(´▽`)/。

 

パッチワークも細かくてきれいなんだよ。

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ぜんぶターバンなんだよ。

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カンタっぽいのもあった。

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箔押しものもきれいなんだよ。

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こういうの見てると、レゾリヴァードとかちょっと・・・と思う。

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うまく撮れないけど、白もいいよね。

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縞は外国から島伝いに来たから「しま」です。服飾博物館で覚えた。

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というわけでおすすめです。9月24日までです。
Bunkamuraすぐ近くなので「奇想の系譜」といっしょにどうぞ。

んじゃまた!

 

ボストン美術館の至宝展ー東西の名品、珠玉のコレクション@東京都美術館

こんにちは。仙です。開催中のハンズメッセで姿勢をよくするクッションみたいのを買ったのですが、ちょっと失敗な感じがそこはかとなくしててちょっとへこんでます(´・_・`)・・・。


さて、今回は東京都美術館で開催中のボストン美術館の至宝展ー東西の名品、珠玉のコレクション」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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もう夏休みも終わりだからかな。激混みってほどでもなかったです(*'▽'*)。けどそこそこ外国人の方がいらっしゃいました。たぶんアメリカ人かな?何て言うか、ファッションにアメリカを感じたので・・・空色に着色したストローハットとか(偏見)。ほんとにアメリカ人だとしたら何で日本でこれを見るのかな?とも思うけど、アメリカも広いし、ボストンから遠いところに住んでるなら、日本に来たついでにこの展覧会を見ておくのもひとつの手だよね( ̄∀ ̄)。

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土曜の午後に行ったんではじめはもちろんそこそこ人がいて流れが滞ったりもあったんですが、気に入った作品をもう一回見ておこう、と思って閉館間際に2巡目したら、好きな作品がもうすごくゆっくり見れました。この方法オススメ(・ω・)ノ。

 

で、内容もよかったです。
さすがボストン美術館、いいもの持ってるな( ̄▽ ̄)と思いました。古代エジプト、中国、日本、写真に版画、印象派に現代美術・・・全方向抜かりなくよいコレクションですよヽ(´▽`)/。


特に中国・日本美術のコレクションはとてもよいです。これは岡倉天心の提唱でコレクションされたそうです。前から思ってたけど、岡倉天心ってすごいよねぇ( ̄▽ ̄;)。

日本には今も世俗のことに疎い職人タイプのアーティストが多い気がしますが、周辺にこういう世渡り上手いタイプのひとが一人いるともっと発展するのかなと思います。

 

そんで思ったけど、特に日本美術ってサイズ感がコンパクトなものが多くて、かついろんな形態があって(陶磁器とか屏風とか軸とか)見栄えするコレクションが作りやすい気がする( ̄▽ ̄)。

特に英一蝶の涅槃図とか、今回修復を終えたばかりみたいだったんですが(修復の様子がVTRで見れました)、とても色鮮やかで表情豊かな美しい画でした。じっくり見れてよかった(・ω・)ノ。

中国美術では陳容の九龍図鑑が目を惹きました。
龍の描写に迫力あってすごい。墨画淡彩なのにドラマチックです(*^▽^*)。

 

印象派ゴッホとかモネとかミレーとかの日本人好みそうなのがたくさん来てたし、ジョージア・オキーフ等のアメリカ美術ももちろん力が入ってました。コンテンポラリーアートには村上隆さんの作品もありました。
結論:ボストン美術館の幅広いコレクションが上野で一気に見れますヽ(´▽`)/。


夏の終わり、過ごしやすくなってきました。ご興味あれば是非。10月9日まで、上野の東京都美術館でやってます。

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美術館前の植え込み。今年の夏暑かったよね( ̄▽ ̄)・・・。サルスベリは強いなぁ。

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この石って何の意味があるのかな(建物のすぐ下にある)。

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上野公園には野球場もある。

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少年たちが野球をしてました。

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んじゃまたね。