ジャコメッティ展@国立新美術館
こんにちは。仙です。
暑さとゲリラ豪雨・・・厳しいですね(;ω;)・・・。正直夏は涼しい場所で仕事してたほうがらくちんです(´・ω・`)。
でも行ってきました。国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。
今は8月なかばで夏休みもたけなわ、それも土曜に行ったんですが、このジャコメッティ展は通常運転的な感じでした。
言いたいこと;要するにそこまで混雑してなかったです( ̄▽ ̄;)。
見やすくてうれしかったけどちょっともったいない気もする。もう会期そんなに残ってないですが、ジャコメッティがまとめて見れるとてもよい機会だと思うので興味のある方は行かれてみるといいんじゃないでしょうか。
かなり特色あって面白い展覧会でした。
今回音声ガイドを借りたんですがこれも独特でよかったです。ふつうの音声ガイドって主要作品に対して個別の解説をつける感じだと思うんですが、これはそうではなくてセクションのタイトルごとに大まかな時代とか傾向とかを解説する感じです。作家の作品傾向の変遷がよくわかって勉強になります。
あと速水もこみちさんの語りも意外と落ち着いてて聞きやすくてよかったです。ほら、音声ガイドって顔見えないじゃん?俳優さんのルックスって大きなアドバンテージだから、それがなくなると思ったより声と滑舌の粗が目立つこともあるからなぁ(−_−;)。誰とはいわないけど・・・。
この展覧会、あまり色のない(ブロンズの割合がそもそも多いし、あとはリトグラフやリトグラフ用の鉛筆で描いたスケッチも多い)作品がおだやかでやさしい世界を構成してます( ´ ▽ ` )ノ。
そして個々の作品をあらためて見ていくと、この人がとても際立ったアーティストであり、後世のいろんな作家に影響を与えてるのがよくわかります。
むやみに細長い感じの印象を持ってたブロンズ像もひとつひとつ見てると作品ごとにいろんな造形があることがわかります・・・。
個人的には猫のブロンズがすごくかわいかったです(*'▽'*)。
あとは終わりの方に展示してあった挿絵本も面白かった。この人のエッチングは情景を切り取る写真のようで挿絵にとても向いてるなと思ったd( ̄  ̄)。
見てて印象的だったのが、ジャコメッティの製作姿勢のストイックさ( ̄∀ ̄)。モデルは一切の動作を禁じられたみたい。キツイわぁ。
こういう感じの人は孤独をかこつのが定石ですが、彼の場合はご家族のサポートがかなり万全で(特に弟のディエゴはいっしょに生活してたりしてた時期もあったらしい。モデルとしても献身的だったらしくて肖像画もあった)よかったです。
でもやっぱり日本人がジャコメッティの周囲の人間として連想するのは矢内原伊作ですよねd( ̄  ̄)。
今回も矢内原でひとつのコーナーができてます。矢内原をモデルに手すさびで描いた感じの紙ナプキンや手帳の切れ端のスケッチが主ですが、それが青インクのボールペンで描いてあって、モノトーンの作品が多い中でそこだけちょっと色がある、っていう感じで何かすてきです( ´ ▽ ` )。
そしてジャコメッティと矢内原の交友はけっこう濃密なエピソードの連続で、その関係性に萌える人もけっこういる気がするな・・・。女性(ジャコメッティの奥さん)を共有するってただならぬ関係だもんね。耽美っていうと語弊があるけど( ̄◇ ̄;)、そのあたりに思いを馳せてみるのもまた面白いかもしれませんヽ(・∀・)。
というわけで、9月4日まで六本木の国立新美術館でやってます。ぜひ。
んじゃまた!
東京藝術大学創立130周年記念特別展 藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!@東京藝術大学大学美術館
こんにちは。仙です。お盆ですね( ´ ▽ ` )・・・。
今回は東京藝術大学大学美術館で開催中の「東京藝術大学創立130周年記念特別展 藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。
タイトルからわかるように館蔵品展です。ここの美術館の所蔵品を蔵出ししてます。さすが国立大( ̄▽ ̄)。いいものいっぱい持ってますよ。
んで、今回コレクション展だからか入館料安かったです。ぐるっとパス使ったら600円だった。予想外の安さだったので窓口で聞き返してしまいました。
何か第1期と第2期で大幅な展示替えがあったらしい。あんまり気にしてなかったので気づかなかったのですが、8月11日からはすでに後期になってます。
狩野芳崖の「悲母観音」は前期のみの展示だったらしい・・・。ちょっと失敗(´-ω-`)。
でも観音下絵と「不動明王」は見れました。こちらはこちらでいいのよ。明王様のちょっと筋肉が落ち始めた感じの体つきとか。明王様が老いの悲しみにも寄り添ってくれる感じで有り難みも増してきます(・ω・)ノ。
他にもいろいろあった。尾形光琳の「槇楓図屏風」とか、伊藤若冲の「鯉図」とか。曽我蕭白もあった。どれもよかったですヽ(´▽`)/。
そして藝大出身の作家さんの卒業制作とか自画像もあったのでそれも興味深く見ました。横山大観とか村上隆とか古今いろいろな作家さんたちです。
藝大の組織図みたいのもまじまじと見る。芸術系の大学とか行こうとはまったく思わなかったので知らなかったけど、今時は藝大にもアニメ専攻とかあるんだねぇ(´・ω・)。首都高の擬人化萌えキャラプロジェクト?が卒業制作にありました。かわいかったよヽ(*´∀`。
全体的な感想:リーズナブルにいろんな作品が楽しめました。でも、藝大って大変そうだなと思った。いろんな意味で。
あと、休憩所みたいなところに戦前からの藝大の歩みみたいな写真が展示してありました。歴代の学長さんとか。
その中に古い白黒の写真にいい身体のお兄ちゃんたちがいい笑顔で写ってる写真があってノスタルジー(*´꒳`*)。藝大相撲部とか藝大水泳部。楽しそうでした。さわやか。
というわけで興味があればぜひ。もう第2期はじまってます。9月10日まで。
上野公園にあるオブジェ。藝大のひとの作品かな?
不忍池の蓮の花は見頃を迎えつつあります。
上野公園のスタバ。こういう冷房このごろ街で見る。暑いもんねぇ。
糖質の誘惑。
真っ黒なハト。
んじゃまた!
アルチンボルド展@国立西洋美術館
こんにちは。仙です。ムシムシして暑いよう(;´Д`A。
さて、今回は国立西洋美術館で開催中の「アルチンボルド展」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。
今、奇想モノ流行ってるよね。「ベルギー奇想の系譜」のほうもこないだ行ってきた。
そしてけっこう盛況でした(*'▽'*)。お子さまが多かったかな。夏休みだからね。
アルチンボルドは植物や魚類、動物等で構成される寄せ絵?だまし絵?で有名ですよね。ポスターにもなってる四季(春夏秋冬)の連作、あるいは火地風水の4大元素の連作が代表作なのかな。
4大元素のシリーズなら、「水」がとても好きです。人物の横顔のパーツになってるあの水棲生物たち、どれも気色悪くて面白い( ̄▽ ̄;)。
四季の連作なら、やっぱり「春」がいいかな。春はいいよね・・・花が咲き乱れてて。どの花もとても美しいですo(^▽^)o。
今回展示を見てて思ったのですが、(個人的な意見ですが)今回は単眼鏡推奨です。持って行ってよかったヽ(´▽`)/。
キャプションによれば、彼のだまし絵はなかなか斬新だったらしくたくさんのフォロワーがいて、今回もそういう作家の作品も多く展示されてるのですが、引きで見ると「おっ(・∀・)」と思った作品も、単眼鏡でディテールを見ると、やっぱりアルチンボルドの作品に比べるとだいぶレベルが下がる感じで、まったくクオリティが違います。
アルチンボルドの作品はパーツの一つ一つの造形まで生き生きしてて、生命力にあふれています。
あとは、そうですね・・・なんか、アルチンボルドってけっこう世渡り上手っぽいのが印象的でした( ̄▽ ̄)。
- マクシミリアン2世とかルドルフ2世の神聖ローマ皇帝の寵愛を受けていたり、
- こういうだまし絵の手法でいろんな人の肖像を描いてこれまた宮中のひとたちに大ウケしてたり、
- あとは博物学の知識・・・というか教養が半端なかったり、
- イベントプロデューサーとしても大成功してたり、
- なにげにハープシコードの発明をしてたりして、
何か人生楽しそう( ̄∇ ̄)。(まあ、宗教画も描いてたらしいのにその辺はあまり残ってないのが引っかかりますが)
きっと芸術家も作品だけにエネルギーを注ぐより、人間関係に気を配って卒なく常識的に生きた方が豊かに生きれるんだよね。
でも些末なことにエネルギーを割くより創作だけしてたほうが幸せなひともいるよね(´・ω・`)・・・人生はそれぞれだから。難しい問題だな。
というわけで、アーティスト志望のお子さんとかが何が自分の幸せかじっくり考えつつ見たりするのもいいんじゃないでしょうか(´・∀・`)。
そんなんじゃなくてもアルチンボルドの絵は、すべて隅の隅までピントの合ってる精密さですばらしいです。オススメです。
9月24日まで国立西洋美術館でやってます。
今回は常設撮れる日に行ったので。
クラーナハいいよね。
ゴッホは生涯を見てると不器用すぎて何か辛いタイプの作家だよね。努力が足りないとかは思いませんが。
ここは夜のほうがすてき。
白い花はビジュアルが爽やか。せめてビジュアルだけでも。
んじゃまた。