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基本は美術鑑賞ブログです。たまに他の種類の記事もあります。「とりあえず正直に」がモットーです。

パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展@三菱一号館美術館

こんにちは。仙です。
何か年末ですね〜。急に街のBGMがクリスマスっぽくなってる。何か焦るわ(-_-;)。ここ、丸の内の三菱一号館美術館でもライトアップが始まってます。きれいだったよ(*´∀`*)。

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というわけで今回は三菱一号館美術館「パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。
ですので今回掲載する写真については、美術館より特別に写真撮影の許可をいただいております。

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この展覧会はこんな風に全体的にお洒落で大変美しい印象です( ´ ▽ ` )ノ。壁面に当時のパリの街並みを写してたりとか。

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建物自体の魅力もあるでしょうが。窓から中庭を見下ろした図。

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ポスターは基本アートであると同時に効果的なマーケティングの道具でもあります。何かを買ってほしいとかどこかへ来てほしいとか、明確に伝えたいメッセージを持ってます。あとはひたすら美しくあれ。だから他のめんどくさいことはあんまり言ってこないd( ̄  ̄)。人間の本質的な喜びとか悲しみとか・・・。

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疲れてるときとかでもとても見やすいと思うなσ(^_^;)。忙しくて問題山積みの年末を送ってらっしゃる方に最適(´・∀・`)。オススメです。癒されます(・ω・)ノ。すべて忘れて楽しみましょう。

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f:id:impatiens101:20171112234507j:plain版画もいいよね。ヴァロットンがたくさん出てます。こっちもあんまり生々しくない。

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本の挿絵とかもある。

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時代的に何かジャポニズムっぽいのも。

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ゴッホの浮世絵コレクション。色がまったく冷めてない。鮮やかです。

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この展示のためにファン・ゴッホ美術館と三菱一号館の19世紀末版画コレクションが一同に。これは春にオランダ・アムステルダムで開催された展覧会の巡回だそうです。図録が置いてあった。

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年末年始、落ち着いた時間が欲しくなったらこちらで過ごしてみるのもありだと思います。1月8日まで。

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デザイン入った作品なので、グッズはどれもはずれない。ピンズかわいい。

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ノートとかマグカップとか。

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トートバッグとか。

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寒くなってきましたね。実は前売り買ってある秋の展覧会の会期が残り少ない。やばいです( ̄▽ ̄;)。消化できるかな。

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んじゃまた!

特別展「典雅と奇想 明末清初の中国名画展」@泉屋博古館分館

こんにちは。仙です。連休はいかがお過ごしですか?今週は晴れたねぇ。

私は連休前日の夜、この特別展「典雅と奇想 明末清初の中国名画展」のブロガー内覧会に六本木一丁目の泉屋博古館分館へ行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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ですので今回掲載する写真については、美術館より特別に写真撮影の許可をいただいております。

 

今回は住友コレクションを軸にして、「典雅と奇想」という切り口で中国の明時代末期~清時代初期(16世紀後期~18世紀初。明末清初)の中国絵画を展示しています。

そんでこれ、とてもよかったです(・ω・)ノ。

泉屋博古館この時代の中国絵画青銅器がとても充実してますよね(京都の本館で見た)。青銅器のコレクションは主に住友友純(春翠)氏、この中国絵画のほうは長男の寛一氏のコレクションだそうです。

春翠氏は大実業家であるとともに大コレクター。寛一氏は事業のほうは継がなかったようですが、父親の審美眼のほうを受け継いだんですね。

石濤の優品とかは世界でもかなりレアな品で、こうして日本で見られるのはとても幸せなことだと思います。

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こうやって中年期と老年期の傑作(これは京博から借りてきた)が見られるのはとても稀なことです。

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このへんの「奇想」エリアは伊藤若冲曽我蕭白の元ネタ的な位置の作品もあります。

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西洋のエッチングの影響を受けたと言われる細密な画面の作品も。

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ただ、中国絵画って敷居高いですよね。内覧会では東大の板倉先生が解説してくださったのですが、正直話の内容あんまりよくわかんなかったです( ̄▽ ̄)。

前提にしてる知識レベルがすごく高い印象。ごめんよ教養なくて・・・と思いながら聞いてましたが、ひとつだけ個人的にとても参考になって、かつ印象深いアドバイスがありました。

「風景画(山水図)を鑑賞するときには画の中の人物を見つけて、その人物になったつもりで景色を見てみる。」

これめちゃくちゃ参考になりました。

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中国絵画って写実がすばらしいので正直初見だとそれ以外の特徴に目が行きにくいかなと思うのですが、これを心がけると何となくわかってくる(気がする)。

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自分を絵の中に置くと所見では普通に見えた風景がちょっとゆがんだり、反対に色彩がとても美しく見えたり、確かに典雅と奇想だわぁ(≧∇≦)と思えます。(錯覚かもしれんけど)

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あとはやっぱりポスターのモチーフになってる八大山人ですかね。

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魚も子犬もとてもかわいい。

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彼の「安晩帖」はスライドもあります。

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画面替えも頻繁にしてくれます。

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中国人は絵画に写実性を求めるのでキャラ(擬人化)がとても苦手、でも政情不安定になるとこの種の絵画も出てくるそうです。

 

今回は細密な絵も多いので単眼鏡を貸してくれるそうです。

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内覧会でいただいた資料の中に「中国絵画鑑賞の手引き」というのがありました。東大の鈴木敬先生という偉い美術史家の方の文章に、心に残る一節がありました。

「たいがいの芸事の鑑賞はある程度の“慣れ”を前提とすることも忘れないで欲しいように思います」

慣れは大事だよね!今回がっつり見ておくと、将来明末清初の絵画に若冲のようなまさかの大ブームが来た時に豊富な知識を若者にドヤれるかなと思います。

そして泉屋博古館さんには同種の展示を定期的に企画していただけると嬉しいかなと思います。おすすめです。六本木一丁目の泉屋博古館で12月10日まで。前後期でわかれてるし、のんびりしてると多分見逃す・・・気をつけてください。

 

ふかふかで人をダメにするソファは健在。個人的にはビーズのやつより強力に思う。

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六本木一丁目は富裕層が住んでそうな街です。

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渋くてよい建物。

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今回もギャラリートークとかいろいろあるので調べて参加すると楽しいかも。詳しくは公式で。

東京(六本木)|住友コレクション 泉屋博古館

 

じゃ、またね。

更紗のきもの@文化学園服飾博物館

こんにちは。仙です。

今回は文化学園服飾博物館で開催中の「更紗のきもの」展ですヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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私的にはここでやってる企画展はいつもけっこうおすすめなのです。理由は圧倒的なコレクションと専門知識(・∀・)。基本的に自分が知らないことをわかりやすく教えてくれる展示が好きです。今回もとてもよかったです。

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まずこのポスターの更紗の着物がすごい。三井家伝来「更紗切継ぎ杜若文様小袖」。22種の古渡り更紗を縫い合わせた着物です。

古渡り更紗といえば、茶道具の展示でみる名物裂帖。あっちは3㎝四方くらいの小さなスワッチを集めた帳面ですが、非常に珍重されてるのを見ると、こうやって着物になるくらいの大きさの更紗をパッチワークして着物を作る、というのは三井家の莫大な富を証明する逸品だと思います・・・(*´ω`*)。

 

あとは更紗の製造工程の展示がありました。

たしか更紗関係の展示(「西洋更紗 トワル・ドゥ・ジュイ」とか)でも更紗作成のための版木とかは何度か見たことあるけど、今回初めて使い方がわかった。ものすごく複雑な工程だった( ̄▽ ̄)。

浮世絵の刷り師さんと同じくらいの精巧さが要求されると思う・・・。

これを早くから量産できたなんて、インドの人すごいわ( ̄▽ ̄)。

 何か染料を媒染剤を駆使して染めてます。同じ茜でも媒染剤によって色が違ってくる。

  • 明礬→赤
  • 酸化鉄→黒

みたいな感じで。化学反応を自在に操るインド人・・・。

 

やっぱり世界中で「インドの更紗すげーよな」と思われてたみたいで、いろんな国で模倣品が作られてます。日本も含めて。

フランス、ドイツ、シリア・・・いろいろありますが、ペルシア更紗が個人的には目を引きました。イスラームらしく全体的にブルーがかった色合いが印象的。

 

日本の更紗もいろいろあります。技術的には精巧な柄で悪くはないのですが、いかんせん全体的に色合いが地味(´・ω・`)。赤が足りない。輸入物が珍重されたのもすごく頷けます。

この色合いは

  • 日本には六葉茜が生育しなかった
  • 日本の木綿の染色技術が未熟だった

この2つが主な理由みたいです。

更紗は本当に鎖国の中でもけっこう買ってたみたいですよね・・・そのために金も銀もかなり使ってる。あとイギリスの羅紗も赤いのは日本人が欲しがるって言われてたって読んだことあるよ・・・緋毛氈とかに使うからね・・・赤に執着する日本人よ。

 

ただ、明治終わり~昭和にかけては染料や技術の目覚ましい向上があったみたいですごく美しい色合いの更紗が日本でもできるようになったみたいです。現代作家の方の更紗は無国籍な美しさでした。

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《他に気になった展示》

  • 武士の装束。陣羽織とか脚絆とか胴着とか。更紗の模様がついてるとすごくかわいい。
  • アジュラック。インドの男性が身につける更紗の布。長方形でストールとかターバンとかにする。肩掛けにしてる男性の写真がチョイ悪風でいかしてた。
  • 雑誌(美しいキモノ)。S30~40年代には和服界隈で更紗が流行ったらしく、その証拠の品として更紗特集のページが展示されてました。若かりし星由里子さんとか香山美子さんが更紗を着て微笑んでました・・・いや、マジでお美しいです。

 あとは円山応挙が木綿布に手書きで描いたという更紗の柄が貼交ぜられた屏風とかもありました。円山応挙は更紗の図案集もあった。なんかすごかった。

 

というわけで、かなりおすすめです。11月21日まで。そんで、11月1日は無料らしいですよ。

 

そして11月2~4日は大学の文化祭らしい。

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新宿の雑然とした植込み。黄色い花はきれい。アロエがあるところがよい。

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んじゃ、また!