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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

Kawaii 日本美術 ―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで―

あけましておめでとうございます。(1月3日の記録です)
ということで、

新春から美術館ではじまったkawaii日本美術展にいってきました。
美術館は広尾にあります。
お正月に訪ねるのにはとても静かでよいところです。
今回の展覧会、若沖の樹花鳥獣図屏風を見たかったのですが、後期の展示でした・・・調べてからいけばよかった・・・残念。
でも、それ以外の主要作品はそろっています。

順番に見ていったのですが、途中で「あれ?」と感じることがあり、帰ってからネットで「可愛い」の意味を調べると、(gooの国語辞典です)
①小さいもの、弱いものなどに心ひかれる気持ちを抱くさま。
②ものが小さくできていて、愛らしく見えるさま。
③無邪気で、憎めない。すれてなく、こどもっぽい。
④かわいそうだ。ふびんである。
となっていました。

なるほど!わたしの「かわいい」に対するイメージがちょっとずれていたようです。
わたしの「かわいい」イメージはポップでお洒落でからっとしているというものでした。
今回の展覧会は、辞書の意味からすると王道です。近代日本画が多めで、どちらかといえばちょっと湿度高めな印象をうけます。

こどもと動物をモチーフにした絵がたくさんあります。
作品としては、私は小茂田青樹の愛児座像と関御鳥の琉球子女図が気に入りました。画家の、モデルがかわいくてしょうがないという愛が伝わってきます。

あとは、紅板という化粧道具のミニチュア?がかわいかったです。小さくて精巧で洒落てます。
そして、やっぱりビッグネームの横大観の春秋を描いた掛け軸、広重の錦絵はすてきです。かわいいかな?と思うと個人的には??なのですが、色使いとかもやさしいので見ようによってはかわいいかもしれないです。
おとぎ話のおさるの絵巻物(藤袋草子絵巻)は小品ですが、文句なくかわいかったです。

かわいいの意味のなかでも④のふびん、かわいそうの意味にとれるのは私にとっては谷内六郎さんの絵です。すごくきれいなのですが、女の子の表情がかなしげに見えます。彼女のこれからの辛い人生(勝手に想像)を思うと、悲しい気持ちになります。でも、オリジナリティがあって、郷愁が感じられて、好きな方は好きだと思います。

全体的にモチーフが縁起よく、年のはじめにみる展覧会としては良いと思います。

ところで、美術館は、旧証券の創始者、伝説の相場師・二さんが作られた美術館です。
・・・キムタク的な愛称です。
自伝が図書館にあったので読んでみました。
感想は次の記事で。