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邦楽器が受けつぐ技・形・音 こめられた丹精@東京藝術大学正木記念館

こんにちは。仙です。
今日まで東京藝術大学 正木記念館で開催されていた邦楽器が受けつぐ技・形・音 こめられた丹精」に行ってきました。

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純邦楽、興味あります。やっぱり日本人には生理的に一番あってる音階じゃないかな、と思うので。まあ、ド庶民なので、6歳の6月6日からお稽古してます、とかではまったくないのですが、昔の音源聞くくらい(´・_・`)。
芸大にも邦楽科ってあるんですよね。
そんで、この展示の予告見て、楽しみに予定組んで来てみました。

 

展示を見て強く思ったのは、こういう展示って難しいんだな、っていうことかな(´・_・`)。
自分の過去記事を振り返って思ったんだけど、やっぱりこういうふわっとしたテーマを展示形式で表現するのって、よく考えるとすごく難しそう。
○○(作家の名前)展、だったら、その作家の代表作を借りてこれれば恰好はつく感じだけど(いや、これも大変だと思うよ)、これは(タイトルをそのまま受け取れば)楽器にこめられた音や手間を展示で表現しなきゃいけないもんね。
ということで、正直に言うと、ぴんとこなかったです(・_・;。

 

うーん、ネガティブな感想で申し訳ないです。
いろんな楽器の現物が見られるのは楽しいけど。ビードロの現物がきれいだった!)
邦楽器は、演奏者も職人も、はかりしれないエネルギーを注ぐ「楽の器」である」とパンフレットにあるけど、器だけを見てもあんまり魅力が伝わらない気が。これならたぶん邦楽器のお店で見たほうが魅力あると思うな。御茶ノ水の楽器街で見るギターが目に楽しいように。楽器として造作は美しいし、工芸品としての価値もすばらしいものがあると思うけど。

 

あと、展示をじっくり見ていくとこの分野の激しい衰退も感じたな(>_<)。たとえば、三味線の皮は昔から言われてるように、猫(高級品)や犬(普及品)を使ってるけど、動物愛護の観点から国内では手に入らず(そりゃそうか)、大半を輸入に頼ってるんだそうです。
それで次の活路として目をつけたのがカンガルー。でもカンガルーは気性が荒すぎて皮に傷があるものが多く、なかなか楽器用のものが手に入らない、と。(やっぱり。テレビでカンガルーがボクシングしてるとこ見たことあるよ。)
でも、カンガルーの試作品として展示されてるのが、90年代制作の三味線なんだよね。20年近く経つけど、次の素材とかないのかな?きっと、なくてもどうにかなるからだろね。少しだけなら犬猫の皮を輸入すればいいもんね・・・みたいな。この分野自体に活気があれば、さっさといい代替素材を見つけてたような気がする。
何か悲しい。・°°・(>_<)・°°・。。

 

さんざんdisってしまいましたが、演奏会(中学・高校生の)や落語会(上方落語ハメモノをフィーチャーしたやつ)、三味線や太鼓の革張りなどの実演系イベントは楽しそうだったよ。若い世代がこの分野に興味持ってくれるといいよね☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆。


自分はイベントの時間にあわせられなかったんで、それが楽しめなかった敗因かな。でも、芸大だし、美術関係の人材も豊富だろうし、展示だけでも楽しいかな、と思って。ハードルあげすぎました。
お金もなくはないと思うんだけどな。こんなパンフをただでくれたし(^ω^)。

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無料だし、まあ、珍しい楽器が見られただけでもよしとするか。
ですよね、正木先生。(昔の学長さんらしい)

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帰り道の紅葉はきれいだったです。

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今日という日は無駄ではなかった・・・と自分に言い聞かせて終わりたいと思います( ̄Д ̄)ノ。

 

じゃ、またね。