ゴッホとゴーギャンと行動経済学、あるいは人のいない松濤美術館
こんにちは。仙です。
コロナはまだ終息しませんね・・・(´・_・`)。
まだなかなか出かけられないので今週も本の感想を載せようと思い、いろいろ漁ってましたー。
そして今回は、小説以外で(小説苦手なので)ゴッホとゴーギャンについて何か書いてあるものがないかなーと思ったのですが、あんまりいいのがなかったです(※個人の感想です)。
それで、以前に「これってゴッホとゴーギャンぽいなー(´・ω・)」って思った二人の関係を描いた本を読んでみました。
それがこれ。「かくて行動経済学は生まれり」 。
この本は、ダニエル・カーネマン(ノーベル賞受賞)とエイモス・トヴェルスキーという2人のユダヤ人心理学者の蜜月と彼らの生み出した研究(行動経済学)と人間の嫉妬、そして別れを描いたマイケル・ルイスの著作です。
マイケル・ルイスってかなりの売れっ子ですよね。一番有名なのが「マネー・ボール」。ブラッド・ピット主演で映画化されました。
私には、ブラッド・ピットの別れた妻が育てる娘(可愛い女の子)が父親と会うときにギターを爪弾きながら歌うLenkaの””The Show”が印象的だったな。
Lenka - The Show (New Version) (Official Video)
でも読んでみたらちょっと思ってたのと違いました・・・(´・_・`)。共通してたのは天才2人の友情と相克だけ。
でも、本のあとがきにあったんですが、作者はこの本についてインタビューで
「これはラブストーリーだ。多くの実りをもたらした濃密なラブロマンスだ。アイデアは彼らの子供で、その子供たちは永遠に生きる」
と答えてます。 ゴッホとゴーギャンも互いに影響を与えあい、今もこの極東の地で2人の関係に焦点を宛てた展示が行われるってことは、非常に実りの多い関係だったんじゃないかな、と思います。
まあなんか無理やりとってつけたような結論ですが、この本は2人の関係に興味ない人でもわかりやすく行動経済学を解説したとても面白い本です。以下は本書で印象的な部分の引用です。
- ケチは周りに伝染するし、気前の良さも伝染する。ケチケチするより気前をよくした方が自分も楽しい気分になるので、ケチは避けて気前のいい人とだけ付き合った方がいい。
- 人はちょっとした決まりの悪さを避けるためにあまりにも大きな代償を払っている
- ダニエルはスポーツがまるでダメでクラスメイトから「生ける屍」と呼ばれたこともある(運動音痴民としてわかるー。毒がきついけど洒落の効いた仇名)
- バスケットボールを続けてきた背の高い選手は他人の期待に応えようとするために 自分の本心が分からなくなってしまうことがよくある(どの世界にも繊細な人はいるよね)
- 改革は必ず勝者と敗者を生み出す
- (ダニエルの心情描写として)他に話を聞く人が入る時はいつも エイモスと二人だけの時に感じられる暖かな気持ちが消えてしまうのだ
- エイモスは 天才だった。しかし彼にはダニエルが必要で、彼自身もそれを知っていた。
- (サルを使った実験で)何か上手くやった時、となりのケージに入る猿も自分も、ともにきゅうりをもらえたら、それは嬉しいことだ。しかしとなりの猿がバナナをもらっているのに、自分はきゅうりなら、実験者の顔にきゅうりをぶつける(サルも嫉妬の感情はある)
- 研究アイデアへの執着とお互いへの執着を分けるのが難しい時期があった
- スタンフォードの有名な心臓外科医ノーム・シュムウェイはバイクに乗る時にヘルメットを着用すべしという法律の制定に反対するロビー活動を積極的に行っている
でも他のはまあわかるとしても(賛成かどうかはともかく)、最後のやつは全く理解できない。患者がヘルメットしてないせいで死んだら後味悪くないんですかね?ヘルメットするかどうかも自由であるべき、っていう理屈らしいけど、こういう話を聞くとアメリカ人の自由を求める性質の激しさを日本人は読み違えてるんじゃないかと思います・・・。
あぁ、今回もあんまりうまく履けなかったよ。書評って書くの大変。
だからとりあえずこないだ近くに行ったので言ってみた渋谷区立松濤美術館で写真可たった展示の写真を貼っておこう。 無料展示だったけど、私以外のお客さんは2人だけだった。
「サロン展 彫刻家 ・ 村田勝四郎と日本野鳥の会」。
どれもスタンダードな彫刻で良かった。ちなみにバード・ウォッチングは明治神宮が楽しいと思います。ロケーション的に。
来週はもっと面白い記事が書けたらいいな。んじゃまた!