第11回展 白の刺子 カンターベンガルでの出会い@岩立フォークテキスタイルミュージアム
こんにちは。仙です。暑いですなぁ( ̄▽ ̄;)。そして今年の夏は半端なく暑くなるみたいなので今から怯えてます(-_-;)。暑いの苦手・・・。
今回は岩立フォークテキスタイルミュージアムで開催中の「第11回展 白の刺子 カンターベンガルでの出会い」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。
岩立ビルは今日もいい感じ。
カンタ展、前もここで見たような。力を入れてるコレクションなんだな、と思ったら前見たのは日本民藝館のやつでした。勘違い( ̄◇ ̄;)。
過去記事にも書いてますが、カンタっていうのは平たく言うとインドの刺子です。
いろんなカンタが出てますが、時代的には19世紀後半~第二次世界大戦前くらいのが多いですかね・・・実際使ってたものだから、これ以上前になるとあんまり残ってないんだと思う(´・_・`)。
展示内容はとてもすばらしいヽ(´▽`)/。
モスリン(綿とかウールとかの平織の薄物)に一面にとても細かいステッチを施してます。ステッチはチェーンステッチも使ってないくらいの単純さで、上手いわけではない。上手いわけではないけど、子を思う母親の愛情が滲み出ていて見る者の心を打つ作品です。
ここのカンタのコレクションは世界でも有数のものらしいんで、もしご興味があれば見に行ったほうがいいと思います。オススメです。
いろんな柄がありますが、基本的にヒンドゥーの人々が動物とか生命の樹とかのモチーフが多いですかね。そしてイスラームの人は偶像崇拝を禁止されてる関係で植物文とかが多い気がする。
着古したサリーの布から色鮮やかな糸を採り、それで皆思い思いの柄を生き生きと刺繍してます。不思議なパワーが伝わる作品です。本当に素晴らしいです。
でも、色糸の刺子はとてもきれいだけど、それを刺してたインドの女性が、その時代非常に地位が低くてまったく財産を持つことができず、着古したサリーと・・・ごめん、あとひとつ忘れたけど高価なものじゃなかったと思う・・・が唯一持つことを許されてたもので、それを子どものためにカンタにしてたと思うと何か切ない(´・_・`)。
そんでキャプションに書いてある岩立さんのエピソードも切ないんだよ。一番いいなと思ってたカンタのキャプションだったんだけど、
- このカンタはインドで知人の家に滞在してたときに手に入れた。
- そこに知人のそのまた知人の女性が訪ねてきて「これは代々大切にしてきたカンタなのですが、事情があってお金が必要なのです。外国人の方にお譲りしたいのですが、買ってくれませんか」と言ってきた・・・
何か切ない・・・彼女に何があったんでしょうか。
インドでは近年、このような手仕事の復活に力を注いでるそうですが、残念ながら昔のカンタには及ぶべくもないそうです。
そりゃそうだわ( ̄▽ ̄;)。
このカンタ、波打ってるぽくて風合いのある生地なんだなと思ってよく見てみたら、実は生地に白い糸で細かーーーーーーーくステッチを入れてたりして、本当に尋常じゃなく手がかかってるもん。
産業としてやってくのはちょっと無理な気がする・・・見返り求めたらやれない仕事なんじゃないかな。
そしてこのカンタを作った女性たちが子供に同じことをしてほしかったかっていうとそれも違う気がするのです(´・_・`)。難しいね。
でも、この展覧会自体はすばらしいと思います。ご興味あればぜひ。7月15日まで、自由が丘の岩立フォークテキスタイルミュージアムにてやってます。
こんなところ。
靴は脱いでスリッパに履き替えます。
んじゃまた!