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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展@イタリア文化会館と開館35周年記念 佐竹家 狩野派絵師たち@千秋文庫

こんにちは。仙です。

今回は告知を見てちょっと行きたかった展示に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

まず、九段下のイタリア文化会館で開催中の「マルコの世界 小田部羊一と『母をたずねて三千里』展」です。

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イタリア文化会館は洒落た建物。

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小田部さんは有名なアニメータージブリとか好きでその辺の歴史をさかのぼったりすると割とすぐに名前が出てくるよな。ポケモンとかスーパーマリオのキャラクターデザインとかもしてるレジェンド(・∀・)。

母をたずねて三千里(見たことある?私はたぶん朝に見てた記憶がある( ̄∇ ̄))のいろんな場面の原画が展示してるので、お好きな方はおすすめです。

そして宮崎駿さんのコンテも少し展示してありました。何かすごいアタリだけとったラフみたいな・・・。

感想としては、全般的に大人の描いたアニメ絵な気がした(・∀・)。精神の成熟してそうなキャラがたくさん。時代だね。小田部さん時代、ゲームに行かれてからのほうが描くキャラが目が大きくて幼い感じにちょっと変わってる気がする。

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ボリューム少な目だけど入場無料だし、イベントとかもやるみたいなのでお好きな方はどうぞ。12月22日までです。

 

そんで帰りに見かけた千秋文庫「開館35周年記念 佐竹家 狩野派絵師たち」が開催中です。入ってみましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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千秋文庫っていいところにあるよね。

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日本の切々とした情愛の世界よ( ´ ▽ ` )ノ。

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展示内容はですね、雪舟とか狩野探幽とかの絵画を佐竹家(千秋文庫の収蔵品は主に秋田の久保田藩・佐竹家に伝わるもの)お抱えの狩野派の絵師が写した絵画が多いかな。

狩野派は模写を重視してるんだなってことがよくわかります(`・∀・´)。

でも何より印象に残るのがこの文庫の創立者・小林昌治さんがオープン(昭和56年)にインタビューに応じてるVTRです。「やっと開館にこぎつけた・・・」と男泣きしてる小林さんから目が離せない。内容は次のような感じ。この映像はエンドレスで流れてる。

  • 自分は佐竹家の家令だった。
  • 昭和17年に戦火が激しくなってくると主人(佐竹義春)「これは後の世に伝えるべき貴重な文化財だから是非無事に残して(博物館のように)皆が見られるようにしてくれ」と託された。
  • 戦争中はとっても大変だった。荷車に載せて美術品を福島まで運んで疎開させた。紙一重で助かった。
  • やっとこんな形で千秋文庫をオープンできて言うことない。

佐竹侯、愛されてたんだな。来歴調べると賛否あるみたいだけど、こんなに家臣に愛されたっていうことはよい面も多分にあったんじゃないでしょうか。

 

小林さんは本当に御主人の命令のため千秋文庫を開館させるのが使命のように生きてきて、開館の翌年に亡くなったそうです(´・ω・`)。今はいないタイプの男性だよな。明治の男。ドラマとかにすると面白いんじゃないでしょうか(・ω・)ノ。

 

展示品はね、正直写しを愉しむ訓練ができてないひと(私もです)にはちょっとわかりづらいかも。でも、興味があれば行ってみてもいいと思います(*´∇`*)。この企画展は1月28日まで。

 

正直、自分は隅のほうにひっそり展示されてた佐竹家旧蔵の調度品(箪笥とか花瓶とか)天然石や象牙(たぶん)で作られた花押(書とかに押すハンコ)のほうが興味を惹かれたな(`・∀・´)。本当のお金持ちが持ってる超絶技巧の逸品だと思う。その近くにあった佐竹侯の肖像はとても美しく穏やかな顔をされてました。

でも、えーと、トータルでよいところだと思います。おすすめです。

帰りは靖国神社(すぐ近く)でお参りすればいいと思います。自分も行ってみた。

 

んじゃまた。次は週末に。