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植物のものがたりー夏のアサヒビール大山崎山荘美術館コレクション@アサヒビール大山崎山荘美術館

こんにちは。仙です。
今回は京都編1回目、アサヒビール大山崎山荘美術館です。

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ここにはずっと以前にも来たことがあったのですが、そのときは知り合いに車で連れてきてもらったので、「何か遠いところだなぁ(´・_・`)」と思ってました。電車で来ると思いの外近いです(⌒▽⌒)。京都駅から山崎駅まで15分くらい。山崎駅から美術館までも徒歩で15分くらいです。距離は近いけど、ご高齢の方とかは無料送迎バスに乗ったほうがいいですね。坂ハンパないし。高低差が・・・。暑くてはぁはぁしました( ̄▽ ̄)。

そして山崎ってお金持ちの別荘地みたいなところなんですかね。きれいなところですよね。高原のようにさわやか。

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この美術館、アサヒビールの社名が冠についてるので、アサヒビールの創業者が建てたのかと思いこんでたら、違いました。建物を作ったのは加賀正太郎さんという実業家だそうです。この方は蘭栽培でもかなり業績を残された方です。

 

ここには、今話題の建築家、安藤忠雄さんが設計した別館の地中館「地中の宝石箱」山手館「夢の箱」もあります。現在は山手館のほうに加賀さんが作った植物図譜「蘭花譜」集が展示されてます。

これ、正直、展示の中で一番よかったです(≧∇≦)。

加賀さんが心血を注いで栽培した蘭が咲く姿を今に伝わる日本の木版画で残した貴重な資料です。戦争末期~戦後の燃料不足などが祟り、これらの貴重な蘭の種は失われてしまってるものもあるそうですが、時代に関係なく精一杯咲いてる蘭は美しさで輝いてますd( ̄  ̄)。それを芸艸堂さんの手による和様式の版画が繊細に再現してます。何たるオリジナリティある発想でしょう。加賀さんすごい(≧∇≦)!ルドゥーテにもバンクスにも(作品は)負けてないよ!

それはそうと、安藤さんの建物は「金持ちの道楽」な感じがします。夏だから暑かった。冬は寒そう。掃除とかも大変そう。冷暖房とかコストかかりそう(´・_・`)。きれいだけどね。

 


本館のほうは、東京の美術館に例えると、庭園美術館の建物に日本民藝館のコレクションが飾られてる」って感じかな(・ω・)ノ。

もともとは加賀さんのお住まいとして作られた建物にすてきなサイドボードとかを置いて、大事に集めたコレクションを並べてるのが優雅で雰囲気あります。もとは美術館用途の建物じゃないけど、美術品を展示してもしっくりくるところが宮様の邸宅だった庭園美術館と重なります(※個人の感想です)。

そして、そこに展示するコレクションを収集したのがアサヒビール初代社長・山本為三郎さんです。山本さんは民藝運動の大パトロンだったみたいです。民藝の優品がたくさんあります。
今回は植物テーマなので、花や緑モチーフのものが集められてます。バーナード・リーチ河井寛次郎が多いかな。楽しめます。

 

お庭もよいよね。

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根津とか五島とかの東京の美術館で庭が設えてあるところよりちょっと西洋風な印象が・・・。でも、同じく洋風な印象の庭園美術館のお庭に比べると、少しだけ湿気の感じられる京都らしい美しさだと思います。よいお庭です。

なかなか楽しかったです(≧∇≦)。
京都は見るところいっぱいあるので、観光客としては後回しにしてしまいがちですが、お時間に余裕があればおすすめです(⌒▽⌒)。

次は泉屋博古館です。