蔵出し・美術展の感想(古代中国・オリエントの美術 ―国宝“細川ミラー”期間限定公開―@永青文庫&19世紀生まれの絵師と明末清初の民窯五彩@黎明アートルーム)
こんにちは。仙です。
何かこの1週間ですごいことになりましたね・・・正直見通し甘かったかなと思って今ちょっと反省してます(´・_・`)。
今週末はもちろん引きこもってます(・ω・)ノ。安心してください。
今週は引きこもりで書くことがないので、以前に行ったんだけど結局書けなかった美術展の記事を書きます。書けなかったというか・・・書きにくかったというか・・・。
まずはこちら。永青文庫美術館で開催中?(休館してるし、再開するかなぁ?)の「古代中国・オリエントの美術 ―国宝“細川ミラー”期間限定公開―」。
このときははじめて肥後細川庭園のほうから入ってみました。
やっぱり大名庭園は素晴らしいです。
展覧会の内容は、確かよかった気がする。細川家の高麗茶碗とオリエントのガラス製品、あとは安井曾太郎と梅原龍三郎、久米民十郎の作品が多かったです。
どれも美しかったです。建物や調度品とマッチしてました。
もし機会があったら庭園と一緒に行ってみてください。
あとひとつ。黎明アートルームの「19世紀生まれの絵師と明末清初の民窯五彩」です。
前にも書いたかもしれませんが、東中野は高級住宅街( ̄∇ ̄)。まんだらけとかある中野より、個人的には六本木の裏のほうに似てる気がする(こっちも高級住宅地)。
題名にある民窯五彩と、あとは河鍋暁斎の「大黒天・恵比寿天図(双福)」が非常-------に美しくてよかったです。また見る機会があればいいな。
ここの展示はとても内容はすばらしいと思いますが、立地がネックなのかあまり観客は多くないです。中野方面、オタク勢に押されて美術館はないんだよね。
その少なめな観客の中には母体の東京黎明教会の信者さんが多い印象です。こういう感じの施設では私は信者さんの邪魔をしないように気が付いたらすっと引くようにしてます。コレクション形成には信者さんのお力が非常に大きいと思うので、一番見やすくて当然だと思う。入場料なんてコレクション維持のためにはおそらく塵に等しい(だからといって払わないでいいわけではない。もちろん払います)。
というわけで、蔵出しの美術館感想の記録でした!
来週からはどうしようか迷ってます。またね!
今開館してる美術館に行ってきた(もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち@弥生美術館・はいからモダン袴スタイル展 ―「女袴」の近代、そして現代 ―@竹久夢二美術館)
こんにちは。仙です。
春ですね(*'▽'*)。とりあえずしまってた春物出しました。そしてもう着ない洋服とか時計とかを処分した・・・BOOKOFFに持ってったら引き取ってくれましたー。もとはまあまあなモノだし、必要な人もいるでしょう。
大したお金にはならないけどお金を追求するのはめんどくさい(´・_・`)。メルカリ好きじゃないんだよね。すぐ値下げしてくれって言ってくるし発送は面倒だし(´・_・`)。
さて、今回はしばらくどこへも行けなかったので、そろそろ下調べして、気をつけつつ行きたいところに行こうかな、みたいに思います(・ω・)ノ。
ということで行ってきました。弥生美術館&竹久夢二美術館(隣接してます)。
ここは文京区弥生にあるから弥生美術館。東大の前にあります。
ここは基本、千代田線根津駅、南北線東大前駅、JR上野駅が最寄り駅何ですが、JR以外の駅を使うのがおすすめです。
なぜなら今桜が咲いてるので、休みの日とか上野が花見客で超混んでるから。(普段は不忍池とか横目に散歩がてら行くのがのんびりしていいんだけど)ビビりな人間としてはなかなかのリスクに思えるので・・・今宴会はダメなはずだし、確実に密閉空間ではないので大丈夫かもだけど・・・みんなハイテンションだし・・・桜って罪作りだな・・・。うっかりJRから行ったので速攻逃げました( ̄▽ ̄;)。
弥生美術館自体は幸か不幸かまあまあ空いているというか、余裕があるというか、心穏やかに作品を見れます。「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち」。
太田記念美術館が休館中の今、近世の浮世絵をゆったり見れるのは貴重です。
歌川派が近世にかけて国芳→芳年から、年方→清方→深水への系譜をたどったのとは別に、年英→英朋→朋世の系譜があり、昭和にかけて絶大な人気を誇ったそうです。市井の人々の支持を得て町絵師として生きた国芳や芳年の気骨は、むしろ、年英、英朋、朋世にこそ、脈々と受け継がれていったと言える、そうです。
やっぱり芳年とかの作品も多いので、血みどろ絵とかは多少閲覧注意なのですが、どれも基本的には非常に美しくてすばらしいです。どれも色彩が鮮やかで、デカダンス風味でちょっとサイケデリック。やっぱり化学染料とか使ってたんですかね?
あとは役者絵とかお相撲さんの絵とか、当時の風俗を鮮やかに写す鏡のようです。アカデミックな絵よりもたくさんの人が楽しんだ、ということでそれは非常に偉大な業績なんじゃないかと思います。
あとは双六が面白かった。女のすごろく。4歳でウソ泣きを覚え、まあ途中で勉強とかもしつつ16歳で化粧を覚え、だんだん慎みを身に付け、21歳で結婚してアガリというおそろしいすごろく。いやいや、あがりじゃなくてここからスタートでしょ。
あと職業婦人すごろくもあったよ。スタートはなぜか芸妓。女医・看護師・訪問記者(どんな仕事だろう?)・お店の店員さん、土方(ヨイトマケの世界)・娼妓等、いろんな仕事が同列に描かれています。全部見て思った。バリエーションは 今と あまり 変わらん。
ただ、アガリが「奥様」なのは時代を感じます。まあ女性の地位がー、とかいろいろあるけど、単純に当時の女児の憧れだったのかなと思います・・・でも奥様は奥様で大変だよね。女中さん使ったりするのすごい疲れそう。
3階の高畠華宵コーナーもよかったよ。スキーウェアとか水着のお嬢様の絵が美しかった。ここでも職業婦人のよいところ・悪いところそれぞれ12か条とかがありました。内容は今の価値観で言うとそれこそポリコレのかけらもないんですが、そういう時代があって今がある、っていうことで、非常に勉強になると思います・・・。
2階から竹久夢二美術館に行けます。「はいからモダン袴スタイル展 ―「女袴」の近代、そして現代 ―」です。
袴いいよね。着物+袴+コートとか、フォルムも好き。
京華とか、東洋英和とかの伝統ある女学校の制服の写真とかベルトとかもありました。さすがだよね。あとは芸妓さんたちの女学生コスプレ写真のコレクションとかも・・・日本人て変わってないよね・・・このセンス好き。
あとは本物の宝塚の緑の袴が展示されてました。これ知ってる!ニュースとかで見たことある!ってなった。宝塚に縁のない私でもちょっと感動するので、ファンの人は(気楽に)見に行くとけっこう楽しいかも。
ということで、どっちもおすすめします。体調管理とかしっかりしつつ行ってみてください。会期は3月29日までです。
それでは体調に気をつけてがんばりましょう。んじゃまた!
ゴッホとゴーギャンと行動経済学、あるいは人のいない松濤美術館
こんにちは。仙です。
コロナはまだ終息しませんね・・・(´・_・`)。
まだなかなか出かけられないので今週も本の感想を載せようと思い、いろいろ漁ってましたー。
そして今回は、小説以外で(小説苦手なので)ゴッホとゴーギャンについて何か書いてあるものがないかなーと思ったのですが、あんまりいいのがなかったです(※個人の感想です)。
それで、以前に「これってゴッホとゴーギャンぽいなー(´・ω・)」って思った二人の関係を描いた本を読んでみました。
それがこれ。「かくて行動経済学は生まれり」 。
この本は、ダニエル・カーネマン(ノーベル賞受賞)とエイモス・トヴェルスキーという2人のユダヤ人心理学者の蜜月と彼らの生み出した研究(行動経済学)と人間の嫉妬、そして別れを描いたマイケル・ルイスの著作です。
マイケル・ルイスってかなりの売れっ子ですよね。一番有名なのが「マネー・ボール」。ブラッド・ピット主演で映画化されました。
私には、ブラッド・ピットの別れた妻が育てる娘(可愛い女の子)が父親と会うときにギターを爪弾きながら歌うLenkaの””The Show”が印象的だったな。
Lenka - The Show (New Version) (Official Video)
でも読んでみたらちょっと思ってたのと違いました・・・(´・_・`)。共通してたのは天才2人の友情と相克だけ。
でも、本のあとがきにあったんですが、作者はこの本についてインタビューで
「これはラブストーリーだ。多くの実りをもたらした濃密なラブロマンスだ。アイデアは彼らの子供で、その子供たちは永遠に生きる」
と答えてます。 ゴッホとゴーギャンも互いに影響を与えあい、今もこの極東の地で2人の関係に焦点を宛てた展示が行われるってことは、非常に実りの多い関係だったんじゃないかな、と思います。
まあなんか無理やりとってつけたような結論ですが、この本は2人の関係に興味ない人でもわかりやすく行動経済学を解説したとても面白い本です。以下は本書で印象的な部分の引用です。
- ケチは周りに伝染するし、気前の良さも伝染する。ケチケチするより気前をよくした方が自分も楽しい気分になるので、ケチは避けて気前のいい人とだけ付き合った方がいい。
- 人はちょっとした決まりの悪さを避けるためにあまりにも大きな代償を払っている
- ダニエルはスポーツがまるでダメでクラスメイトから「生ける屍」と呼ばれたこともある(運動音痴民としてわかるー。毒がきついけど洒落の効いた仇名)
- バスケットボールを続けてきた背の高い選手は他人の期待に応えようとするために 自分の本心が分からなくなってしまうことがよくある(どの世界にも繊細な人はいるよね)
- 改革は必ず勝者と敗者を生み出す
- (ダニエルの心情描写として)他に話を聞く人が入る時はいつも エイモスと二人だけの時に感じられる暖かな気持ちが消えてしまうのだ
- エイモスは 天才だった。しかし彼にはダニエルが必要で、彼自身もそれを知っていた。
- (サルを使った実験で)何か上手くやった時、となりのケージに入る猿も自分も、ともにきゅうりをもらえたら、それは嬉しいことだ。しかしとなりの猿がバナナをもらっているのに、自分はきゅうりなら、実験者の顔にきゅうりをぶつける(サルも嫉妬の感情はある)
- 研究アイデアへの執着とお互いへの執着を分けるのが難しい時期があった
- スタンフォードの有名な心臓外科医ノーム・シュムウェイはバイクに乗る時にヘルメットを着用すべしという法律の制定に反対するロビー活動を積極的に行っている
でも他のはまあわかるとしても(賛成かどうかはともかく)、最後のやつは全く理解できない。患者がヘルメットしてないせいで死んだら後味悪くないんですかね?ヘルメットするかどうかも自由であるべき、っていう理屈らしいけど、こういう話を聞くとアメリカ人の自由を求める性質の激しさを日本人は読み違えてるんじゃないかと思います・・・。
あぁ、今回もあんまりうまく履けなかったよ。書評って書くの大変。
だからとりあえずこないだ近くに行ったので言ってみた渋谷区立松濤美術館で写真可たった展示の写真を貼っておこう。 無料展示だったけど、私以外のお客さんは2人だけだった。
「サロン展 彫刻家 ・ 村田勝四郎と日本野鳥の会」。
どれもスタンダードな彫刻で良かった。ちなみにバード・ウォッチングは明治神宮が楽しいと思います。ロケーション的に。
来週はもっと面白い記事が書けたらいいな。んじゃまた!