今年もお疲れ様でした(サラ・ベルナールの世界展@渋谷区立松涛美術館&坂田一男 捲土重来@東京ステーションギャラリー)
こんにちは。仙です。
もう数日で今年も終わりですね。皆さんはどんな年でしたか?
私は・・・まあ、いろいろあったんですが、こうやって年の終わりを無事に迎えられるってことは幸せなことだなぁと思って感謝していますヽ(´▽`)/。いやほんとに。
ということで、2019年最後の更新です。
まずは、渋谷区立松涛美術館で開催中の「パリ世紀末ベル・エポックに咲いた華 サラ・ベルナールの世界」です。
サラ・ベルナールっていうのはコメディ・フランセーズの大女優で、フランスでは国民的人気があった人だそうです。今回の展示では、彼女のプライベートや舞台上の姿を収めた写真や絵画、実際に身につけたドレスや装飾品からその人生の軌跡をたどってます。
これはよかったです。展示部屋が全体的に華やかなんですよね。さすが女優( ̄∇ ̄)。ドレスもいろんなポスターも贅沢で豪華だし。見てて豊かで明るい気分になれるのでオススメです。
感想としては・・・やっぱりミュシャのポスターとかいいよね。数も多い。そしてミュシャ展でもサラ・ベルナールのポスターっていろいろ出てた記憶があります。割と真面目に彼のミューズだったんだろうな。
ラリックのアクセサリーとかもよかったよ。ベルトとかバックルとかものすごくステキだった。ミュシャデザインでラリック制作の百合の冠とかはすばらしかった。繊細かつ迫力が半端ないという・・・。時代の割には本人のポートレート写真も多くあったなぁ。ふんわり紗がかかってて少女っぽい雰囲気を作ってるのが多かったかな。
見ながらサラさんは現代日本の人物だったら誰か考えてみた。
- 美輪明宏とか(サラは異性装→男装でハムレットが当たり役だったみたいだし、ヴィクトル・ユーゴーとかの文豪(※美輪さんは三島由紀夫とか寺山修司)に役を宛書してもらってたみたいだし)
- 上沼恵美子とか(コメディ・フランセーズのサラは滅茶苦茶笑いの取れるコメディエンヌだったらしいし、若いころに売れて晩年までずーーーーーっとスターだったらしいし)いろいろ考えましたが、あんまりしっくりくる人はいませんでした。当たり前か( ̄∇ ̄)。
あと何気に物販コーナーがよかった。ミュシャとグッズは相性がいい。マステとかキーホルダーとかポスターとか。老若男女問わずけっこう買ってた印象。2019年のカレンダーをおまけで配ってた。事前の発注数間違えたのかな。
ていうか、これ、巡回展で横須賀美術館でもやってたんですよね。実は行くつもりだったのに台風被害の閉館で行けなかった・・・来年好みの展覧会がやってたら是非行きたいです。いいところらしいので。
ということでオススメです。お正月の雰囲気にも合うと思うな。華やかで。年内の会館は終了。年始は4日から31日までの会期だそうです。
次は東京ステーションギャラリーの「坂田一男 捲土重来」です。
私は坂田一男さん、不勉強で存じ上げなかったのですが、キュビスム以降の抽象絵画の展開を核心で理解し、その可能性を究極まで推しすすめた画家なんだそうです。しかし坂田の仕事は生前・歿後を通じて岡山以外で大きく紹介されることはほとんどなく、忘却されていたといって過言ではなかったそうです・・・。倉敷は大原美術館とかあるし、芸術の街だよね。
そして坂田さんてレジェの弟子みたいな立ち位置の人だったんだね。知らなかった。
その他のビッグネームの作品も(コルビュジェとか)あります。
個人的には若いころの作品よりも、晩年に近くなってからの作品のほうが好きかもしれません。地層のような造形のコンポジションとか、色使いとか。
タイトルの「捲土重来」とは、「一度戦いくさに敗れた者が、再び勢いを盛り返して、相手方に攻め込むことのたとえ。転じて、一度敗れたり失敗した者が再び巻き返すことのたとえ。(学研 四字熟語辞典)」だそうです。
戦争や水害や、いろんな挫折を乗り越えた方らしいタイトルだと思います・・・。
彼はクリスチャンだったらしいのですが、その影響は作品にとてもよく出てると思う。あと信仰ある人はやっぱり強いよね。神と対話するみたいな。
ということで、なかなか興味深いです。抽象作品とかに興味があればおすすめ。
これも年内の開館は終了ずみ、新年は2日から14日の開館です。
では今年もお世話になりました。来年もどうかよろしくお願い申し上げます。
よいお年を!