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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

摩利支天 上野徳大寺にて@亥年亥の日&華やぐ着物 大正・昭和の文様表現@文化学園服飾博物館

こんにちは。仙です。土曜日は暦で亥の日だったので、アメ横のところにある摩利支天(徳大寺) に行ってきました。
急な階段。

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摩利支天というのは亥が眷属なので、暦が亥の日に行くといつもよりもご利益が多めなのだそうです。 というわけで人がいっぱいで混んでました。

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本堂に入ったらちょうど参拝者の方のご祈祷が始まったので後ろの方で見学させてもらいます。 ここって日蓮宗のお寺だよね。とても長いご祈祷でなんかマジカルでした。密教っぽい。かっこいい。

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お寺用の御朱印帳を購入しました(神社用と分けるように言われた)。今年は亥の日にはなるべく来るようにしたいと思います。

 

その後、 新宿へ行って文化学園服飾博物館へ。開催中の企画展は「華やぐ着物 大正・昭和の文様表現」です。華やかな着物姿の娘さんがいっぱい。 関東の着物好きさんが集っているようです。着物いいよね。

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今回の展示は二階から始まっていて、2階の方がお高めの着物、 1階の方が銘仙のコーナーになっています。


やっぱり文化学園は服飾の研究を長くしているだけあって、キャプションから何からいろんなことが勉強になります。 例えば明治維新期における化学技術の研究・教育、および勧業のために作られた官営・公営機関舎密局(セイミキョク)」っていうのがあったんだって。これはオランダ語のchemie(科学の意味)に漢字を当てたのだそうです。ここが服飾関連の担当もしてたんだって。実績あるし、なんかかっこいいから今もこの役所あっていいのにな。

 

展示を見るとやっぱり綺麗な着物がたくさんありました。私は一番ひかれたのは、鮮やかなフューシャピンクの地に繊細な白の線で唐獅子牡丹が描かれている着物ですかね。ワイルドな柄の割りにとても上品で鮮やかでした。あとはあれ、昔の人は着物を日常的に着ていたので何気ない柄合わせがとても大胆で面白いです。大胆なストライプの着物に大きな花柄の羽織を羽織っていたりしてそれがとても様になっていったりします。
また、男性の着物は色柄が渋めですが、大学のロゴ(立教 :rikkio)が入っていたり、結構色柄に時事ネタを取り入れていたりして面白いです。 やっぱり着物好きな人は行って正解です。多分すごく勉強になります。 

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そして、ここの博物館は服と一緒にその時代の風俗を紹介するいろんな雑誌を展示してくれていることが多くて面白いのですが、 今回は「婦人グラフ」というハイソな奥様をターゲットにした雑誌が色々置いてありました。実は結構この内容がやばくてガラスのケースの上から読み込んでしまいました。一言で言うと
「竹下夢二さん、ファッションチェックが手厳しすぎる( ̄▽ ̄)。」
画家の竹久夢二さんが他の人と座談会形式で道行く女性のファッションチェックをしてるんですが、なんか内容がすごいんですよ。怖いんですよ。昔、ピーコさんが昼のワイドショーでファッションチェックをしてたのを見たことがありますが、あれと本質的には全く同じです。手厳しい。
なんでだろうな?竹久夢二さんってすごく女好きのはずなんですが、この記事だけ読むと筋金入りの女嫌いに思えます。少なくとも「女性は皆素晴らしいよ(●´ω`●)」的な男性でないことは確かです。


あとは、いいとこの奥さんとその小さい息子さんを無断撮りして勝手にファッションチェックしてたりしてそれもやばい。すごくかわいいのにこき下ろしてる。昔からマスコミってやりたい放題だったんだなと思います。でも、今はいい世の中になりましたよね。肖像権すばらしい。


他にも読モの源流(英会話がお得意の〇山〇子嬢、的なキャッチのポートレートがあったりして、見てて面白いです。 もし足を運ばれることがあったらチェックしてみてください。

 

銘仙のコーナーもとても面白かったです。銘仙って、節の多い糸とか(たぶんB級の繭)を使っていて、 斬新なデザインで時流に乗ったけど、はじめは(大正初年くらいまで)非常に地味な縞とかで、デザインの重要性を考えさせられます。銘仙はお手頃価格というけど、初任給が70円くらいの時に10円ぐらいだったそうで、今で言うと3万円とか4万円くらいでそこそこのお値段かなと思うけど、確かに着物の割にお安い銘仙百貨店のバーゲンセールにお応えできる商品として発展したみたいです。松坂屋の広告とかもありました。面白いね。

 

ということで、面白い展示でした。2月16日まで新宿の文化学園服飾博物館にて開催しています。

寒いですが元気でお過ごしください。んじゃまた!