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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

ブルーノ・ムナーリ 役に立たない機械を作った男@世田谷美術館&終わりの向こうへ 廃墟の美術史@渋谷区立松濤美術館

こんにちは。仙です。寒くなりましたなぁ。


まずは東急田園都市線用賀駅から歩いて20分、砧公園の中にある世田谷美術館で開催中のブルーノ・ムナーリ 役に立たない機械を作った男」です。

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砧公園っていいとこだけど駅から遠いよね?ってことで、今週末で今年の運行が終了する「めぐるーぷ」に乗ってみようと思って上野毛駅バス停で待ってたんだけど、来やしない( ̄▽ ̄;)。

www.tokyubus.co.jp

15分待って待ちきれないので電車に乗って用賀まで行きました。やっぱり電車と自分の足のほうが信用できる。バスは時間が読めないっていう信念が強化された。日和った自分がダメだった。そうだよねー。週末の二子玉周辺だもんねー。

 

公園は半分紅葉が来てる感じ。きれいだけど、緑が多い。

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f:id:impatiens101:20181209002933j:plainf:id:impatiens101:20181209002352j:plainブルーノ・ムナーリって、今まで知らなかったのですが、 子供のための作品(絵本とか子どもが触って楽しめる触覚に訴えるオブジェがよかった)が人気があって、日本でも有名だったらしいです。昔あった青山のこどもの国で子供向けのワークショップをやって小さな子に囲まれている写真がありました。
作品は赤が印象的でおしゃれな感じがイタリアっぽいなと思います。 元々はイタリア未来派からキャリアをスタートさせたアーティストらしいんですが、いかにもな絵画作品は、なんか他の画家の名前がよぎる感じがするので、絵本とかオブジェの方がどちらかと言えば好きかな。

 

表題の「役に立たない機械」は、色を付けた木片をいくつか糸で繋げ、天井から吊るして風で動くモビールです。 確かに確実性が何もないので機械としては全く役に立たないd( ̄  ̄)。

 

絵本は本当に多くの作品が出品されていて、日本で出版されているものも多いです。 

3わのことりのはなし (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)

3わのことりのはなし (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)

 

 訳者は谷川俊太郎さんなことが多いかな。

あと挿絵を手掛けてるジャンニ・ロダーリの絵本が楽しそうで読んでみたいなと思います。絵のタイトルが「おじいさんが誕生日のプレゼントに木馬をくれたときは、ぼくはすっかりおこっちゃったさ」とか 「わかったよ。みんな買うよ」とかなってて読んでみたい欲をそそる。他にも未知の国の読めない文字を描いた作品とかも面白かったです。 

 

全体的に爽やかで楽しくなるような作品が多いので結構おすすめです。 お子さんが遊べるスペースみたいなところもあったので家族で行ってもよさげ。1月27日まで世田谷美術館で開催してます。

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同時開催は「アフリカ現代美術コレクションのすべて」です。うーん、確かにアフリカを感じますが、同時に中華っぽい香りもちょっとする気が。成長の著しい地域共通の雰囲気なんでしょうか。ブルーノ・ムナーリのチケットを買えば両方入れるので、お時間あれば。

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用賀駅から渋谷駅まで東急線で10分くらいです。

ということで松涛美術館にも行ってきました。「終わりの向こうへ 廃墟の美術史」

f:id:impatiens101:20181209002959j:plainそうだな、一通り見て、基本的に廃墟を描くって西洋のアートかな?と思いました。日本の木造建築って廃墟になりづらい気がする。ローマの神殿の遺跡はエッチング・エングレーヴィングで描くのがよく似合います。これはピラネージの撮影用タピスリー。

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日本の作家の作品でいいなと思うのが出てくるのは(個人的には)第2次大戦の敗戦後から。一番刺さったのは不染鉄の「廃船」。戦時中に多くの兵士を死地へ運んだであろう大きな船が、亡くなった兵士たちの魂を乗せて帰還して村々に不安と疑心を運んでくる、みたいな。いわく言い難い感情を誘われます。とても日本的な。

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逆に現代のコンクリートの建物は廃墟画と相性いいよね。渋谷のスクランブル交差点が朽ち果ててる絵も美しい。現代、未来を描いた廃墟画はみんなとても美しいです。

他にもルソーとかデルヴォーとかあった。どれもよかったです。お好きな方はぜひ。年末はいかにもな雰囲気あるし。会期は1月いっぱいまでです。

 

年末忙しいかな・・・んじゃまた!