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東西数寄者の審美眼 阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション@五島美術館&林原美術館所蔵 大名家の能装束と能面@渋谷区立松濤美術館

こんにちは。仙です。寒くなりましたなぁ(・ω・)ノ。

 

さて今回は五島美術館で開催中の「東西数寄者の審美眼 阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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うっかり祝日に行ってしまったので、 五島美術館では庭のお茶室(古経楼・冨士見亭)では朝からエンドレスでお茶会があるらしく、着物姿の方々でいっぱいでした。

皆さん館内でも結構大きな声でお話されるので、何度かお静かにアナウンスが館内にかかっていました・・・。普段着物で着飾って出かけるような機会なんてそうはないと思うのでテンション上がって声が大きくなるって言うのは個人的にはわかりみです。それで話の内容とかが漏れ聞こえてきて思ったのですが、茶道とか華道って結構アグレッシブな性格の人に向いてるような気がします。 こういう家元制度のある習い事はハンパじゃないお金がかかると思うし、それについていけない覇気のない人は向かないと思う。
あと先日、都内の某駅で、 多分お茶かお花をやってらっしゃるんだろうな、みたいな和装の女性がものすごい勢いで駆け込み乗車をキメているのを目撃しました( ̄▽ ̄)。着物(道行コートも)着て草履履いてあんなに走れるんだ!! アスリートか( ̄▽ ̄;)!?みたいな感じで。 茶道も華道も元は武家の嗜みですもんね。

 

さて、肝心の展示の内容ですが、とても面白かったです。

ご存知だと思いますが、小林一三さんというのは阪急電鉄創始者で、 五島慶太さんというのは東急電鉄創始者です。二人とも美術品のコレクターで、小林さんが作った美術館が大阪の池田市にある逸翁美術館であり、五島さんが作った美術館がこの五島美術館それぞれの所蔵品を対比させるような形で展示しています。

これが絵画とか書とか工芸品とかのジャンルとしては全く同じなのですが、 それぞれ好みがはっきりと出ていて面白いです。 ぱっと見てどちらの所蔵品だかは結構すぐわかる 。絵画とかはそれぞれ好みの作家がいるので作者を考えれば大体分かるし 、書だったら表装してる部分を見れば 大体雰囲気で分かる(絶対ではないけど)。


最初キャプションを見ないでパッと見でどちらか仕分けしてみたら八割方合ってました。五島さんのほうが基本いろんな価値をちゃんと見定めて収集してて、小林さんのほうがちょっとそこら辺からずれてる気がする。でもそこがよい。小林さんのコレクションは宝塚歌劇を作っただけあってちょっとだけガーリーな雰囲気書の表装のチェック柄とかガレのガラス器とかは私は好きです。

与謝蕪村もいい作品あったので、今度、逸翁美術館に行ってみようかなと思いました。大阪はそこそこ行くんだけど、池田市は行ったことないし。そして五島は茶室の名前にもなってる古経がさすがです。

 

そういうわけでいろんな意味で結構面白いです。 「過去現在絵因果経」とかも出てるよ。 結構おすすめです。12月9日まで、上野毛五島美術館で開催しています。

 

庭園の木々には まだ紅葉とかはきてないです。

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秋の花って寂しげ。フジバカマとか。

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ここにはいろんなお地蔵さんがいらっしゃいます。

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クローバーって結構根性がありますよね。

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秋っぽい景色を。

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藤の実は美味しいらしい。でもいっぱい食べると下痢をするそうです。

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松かさ。

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実はこっちも行きました。 渋谷区立松濤美術館で開催中の林原美術館所蔵 大名家の能装束と能面」

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岡山の林原美術館って行こうと思っててまだ行けてないので今回ちょっと見れて良かったです 。装束も面も美しかった。そして斜め上の感想だとは思うけど、財団ってすばらしい。だって財団所有のこれらの美術品は残ってるけど、林原家個人のコレクション(美術館には寄託だけしてた)は2011年の会社更生法適用時に銀行に二束三文で売り立てられてしまったそうです。この本で読んだ。 

破綻──バイオ企業・林原の真実

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メセナって難しいよね。阪急も東急もうまくやっててすごいなと思う。

 

渋谷はまだ多少ハロウィンの余波があるのかな?結構な混雑でした。 山手線のホームが人であふれてた。来年からはもうちょっと長めに、10月中旬~11月中旬は渋谷から自主的に出禁になろうと誓いました。んじゃまた!