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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

京都・醍醐寺 真言密教の宇宙@サントリー美術館

こんにちは。仙です。 秋めいてきましたね。

 

さて、今回はサントリー美術館で開催中の「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。

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9月19日から始まったんですが、すでになかなかの混みようです。 サントリー美術館ってあんまり混んでるところを見たことない美術館なんだけど、これは早くもかなり人がいっぱいました。私が行ったのは土曜日だったんですが、やっぱり年配の方が多かったかな・・・。でもそれなりに若い人もいました。なので、夜間開館がおすすめかどうかはよくわかりません。たまに「夜なら空いてるかな?」と期待して行ったりすると、余計混んでるじゃん!ていうことがあったりするので。 まあ行きたい時が行き時なのかな?と思います。早めのほうがいいとは思う。

 

展示はもちろんとても良かったですよ。密教面白いよね。 空海ってすごいなと思います。
仏像もとても良いです。ポスターになってる如意輪観音坐像 もよいし、 国宝の薬師如来坐像及び両脇侍像 とかもありました。まさに「美は調和に宿る」の言葉を体現したような美しさです。


快慶虚空蔵菩薩立像もありました。これも迷いがない感じの造形でいいよね
開祖である聖宝の像もありました。いいお顔なんですがちょっと 「何か隠してる?」と聞きたくなるような表情でした。 他にも 歴代門跡?の肖像がたくさんありました。表情も功績も、そこから想像できる性格も様々で、高野山ていう普遍性のある場所でも、やっぱり時代の流れから全く自由になることはできなくて、それを反映した人が色々出てきてるんだなと思います・・・。

 

そしてやっぱり昔から格の高いお寺だったので名だたる武将の書状も色々あります。織田信長の書状もなかなか端正な文字ですが、これはちょっと真筆っていう表記はないのでたぶん違うのかな?

空海の書のほうは真筆だと思いますが以前に見たことがある威風堂々とした筆跡ではなく( ̄∇ ̄)、ちょっと雑めに書いてる印象なのが「頭のすごくいい人がとってるノート」みたいな。

 

他にも良秀宇治拾遺物語に出てくる、自宅と妻子が火に焼かれるのを見て、炎の描き方を理解できたのを喜んだいう絵仏師)不動明王とかいろんな仏像や仏画、 屏風なんかを見ることができてとても楽しかったです。推せますヽ(・∀・)。

ぜひ見に行ってください。展示替えは結構こまめで8期に分かれているので見たい作品がどの日に展示されているかは公式サイトでよくよく確認してから見に行ってくださいね。会期は11月11日までです。一つだけ言えるのは、会期終了間際になると確実にものすごく混むと思うので、よく計画を立てて見に入ってください、っていうことです。


そして密教といえば修法(加持祈祷)ですが、歴代の僧侶の方々でも得意な修法は人それぞれなんだなと思いました。キャプションを読むと、9回雨を降らせたっていう人もいて、多分当時めちゃくちゃありがたいお坊さんだったんだろうねぇ。


他にもキャプションにいろんな修法の説明が出てくるのですが、 求聞持法(平たく言うととあるマントラを100日かけて100万回唱えるとあらゆる経典を記憶して忘れることがなくなると言う記憶力増進の秘法)とか昔憧れたのですが、ネットを漁ってると 意外と実際に挑戦した僧侶の方の体験談とかも出てきてネット社会すごいなと思います(´・ω・`)。
後は北斗七星を供養して病気を治す術式とか、密教の呪術って結構凄いですよね。北斗七星って言うならやっぱり道教の影響が強いのかな?
これ、西洋とかだったらたぶん錬金術とかの方面に進化してるような気がします。だから醍醐寺と関係の深い豊臣秀吉が黄金の茶室を作ったのはある意味理にかなってるのかな、と彼の金天目のお茶碗を見ながら思いました(・ω・)ノ。

 

私はこういう風に特定の寺の文化財をフィーチャーして展覧会が行われる時はいつも「集金かな?」と思ってしまいます。ゲスくてごめんなさい(´・_・`)・・・。 でも本当に大体そうなんですよね。決して責めてるんじゃないです。文化財の維持って大変だよ。
それにチケット代や図録・グッズなどの購入で積む代わりに、関東でなかなか見れない仏像や絵画がまとまって見れたりするので win-win だなと思っています。
そして今回もやっぱりそうでした。こっちのページを見てください。

www.daigoji.or.jp

詳細はよく分かりませんが、国宝「醍醐寺文書聖教」 修理修復のために新たに3年間で6600万円あまりの費用がかかるんだそうです。 そのうち4300万円については税金控除の対象となる指定寄付対象事業としての指定を受けることができました、とのことで、個人だと一口1万円、3口以上の寄進を募っているそうです。そして100万円以上寄進すると永代にわたり醍醐寺に名前が残るとのこと。3万円以上寄進すると門跡猊下の御染筆が贈呈され、各種醍醐寺での行事への案内をいただけるそうです。お金持ちのお金の使い方としてはいいと思うんですけどね。自分ちのお墓とかはいつまであるかわからないけれど、この文書は人類が続く限り永遠に未来に残るでしょうから。

 

今回は写真ないので檜町公園 の小さい川?けっこう自然あるよね。

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お高めのコラボメニュー。

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お彼岸ももうすぐ終わり。きっとすぐ寒くなるでしょうね。コートでも買うか(・ω・)。じゃまた。