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基本は美術鑑賞ブログです。「とりあえず正直に」がモットーです。忙しくても気楽にいきましょう。

二つの綴織 MIHO悲母観音と蓮華弥勒@MIHO MUSEUM

さて、MIHO MUSEUMに行ってきました。

 

何かよさそうな美術館らしいのは知っていたので、ずっと行ってみたかったのです。
ただ、アクセスがちょっと大変なところにあるので、関東から行くのには一仕事です。今回、がんばりました。
宿泊先の京都駅から美術館最寄りの石山駅までは15分程度なのですが、石山駅から美術館までがバスで50分。しかも一時間に一本しかありません。朝一番、9時10分発のバスに乗って向かいます。どきどき。
バスに乗り、どんどん山の中に入っていくと、だんだん不安な気持ちになります。普段はあんまりバスって乗らないんだよね。
そして、ここはとある宗教法人が作った美術館なので、その辺も不安材料に・・・向こうで地震起こったらどうしよう・・・とか訳わかんない不安が。

50分のバス旅を終えて現地に着くと、非常に美しくて明るい土地です。山の上のほうですが、暑いことには変わりないです。じりじり焼け付くような日差しです。

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チタンのトンネルをくぐると、I.M.ペイによる美術館棟が姿をあらわします。

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桃源郷をイメージしたといいますが、周囲の環境を含め、大変美しいです。鳥のさえずりが心地よいです。

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チタンのトンネルは、すごく涼しい!!びっくり。
これがチタン効果なら、チタンの建物なら冷房いらなそう。でも建築費が莫大になりそう。

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作品を見ていると、お客さんは次から次へとやってきます。
意外・・・だけど、もし同じ内容の展示が東京にあったら、この10倍20倍じゃきかない人数が押し掛けると思うので、ある意味適正かな。
そして、外国人観光客がすごく多いです。

そして、展示品もすごかったです。
まず特別展ですが、あんまり予備知識なく、狩野芳崖の悲母観音をタピスリーにしたものがあるのかな?的なぼんやりした気持ちだったのですが、見るものすべて貴重そうなものばかり。重文に次ぐ重文狩野芳崖の下絵とかはもちろんのこと、奈良とか大阪のお寺から、他の展覧会では見たことないような仏像が何体も・・・・。(私が知らないだけかもしれないけど)
別尊雑記平安時代?のいろんな仏像のスケッチ集)とかも面白いよね!!図像の線がモダンです。
メインの綴織も超絶技巧の極地としかいいようがなく、非常に圧倒されます。東博で展示中の台北からきた刺繍にも負けずとも劣らないくらいの細かさです。(素人の眼にはそう映る)これを製作した川島織物セルコンって、カーテンとか買うとき名前を聞いたことある、くらいの認識だったのですが、技術すごいな、と思って度肝をぬかれました。会社の威信をかけて作成しているのが伝わってきます。すごいよ!

常設展もせっかくだから見たいので適当なところで切り上げましたが、仏像好きだったら本当にいくら時間があっても足らない感じだと思います。

MIHO MUSEUM 後編に続く。