ヴォルス――路上から宇宙へ@DIC川村記念美術館
こんにちは。仙です。
GWになりましたね(・Д・)。休んでますかぁ?私は暦どおりのお休みです・・・。ま、いいけどね。
今回はDIC川村記念美術館で開催中の「ヴォルス――路上から宇宙へ」に行ってきました(๑╹◡╹)ノ"。
これとてもよかったです(≧∇≦)。ヴォルスってほとんど知らなかったけど、とても好きな作家になりました。今回の企画展は写真OKなので撮ってみました(・ω・)ノ。
このひとがヴォルス。オシャレだのう。
入るとこんな感じの会場。最初は写真の部屋。
食材とか身近なものがモチーフになってる割合が高い。
写真はいちいちオシャレ。ちょっと厨2味も感じる。すげー好み。
肖像写真もたくさんある。
これは本人のポートレート。40代かと思ったら20代の写真だそうです(・ω・`)。ドイツ人だから戦後にフランスで収容所に入れられたそうで、そのときに負ったトラウマが容姿に影響したのかな(・ω・`)。全体的にいかにも繊細なひとだなぁみたいな作品が多いです。
有名人も撮ってる。マックス・エルンスト。
ヴォルスはアンフォルメルの先駆的画家でクレーに例えられるらしいですが、確かにクレー味ある( ̄▽ ̄)。でもクレーより全然好きだ!
本の挿絵とかもやってたっぽい。
ヴォルスは文章も書くひと。これもよい。厨2風味もいい感じ。好きだ。涙出た。
ヴォルスっていうひとは
- 小さい時から音楽で才能を発揮。ずば抜けてた。
- 社会人になってから写真に興味を持つ。
- 弟子入りして習ってみたらたちまち才能発揮。売れっ子カメラマンになる。
- 絵を描く。ここでも才能発揮。サルトルとかカフカとかに愛される。
っていう才能あふれすぎな人でした。でも何か寄る辺ない感じがします。繊細な作品がたくさん。とにかくとてもおすすめです。ぜひぜひ機会があれば足を運んでください。私も時間あればもっかい行きたい。
佐倉のDIC川村記念美術館で7月2日までです。
ここの美術館って庭園とかきれいだよね。ちょっと前に行ったもんで桜咲いてた。写真撮ったんでちょっと見てください。
春のここはちょっと桃源郷味があると思う。個人的には東のDIC川村・西のMIHOとして位置付けてる。
でも桜なくてもいいとこだよね。建物もいいよ。
あとごはんもおいしい。併設レストランでいつもパスタ食べる。車じゃないから他に選択肢ないし。おいしいから問題ない。
そんで茶席でお菓子食べてお茶を飲む。そんで作品見る時間がたりなくなる。
美味しかったです。じゃ、またね。
挿絵本の楽しみ〜響き合う文字と絵の世界〜@静嘉堂文庫美術館
こんにちは。仙です。
今回は静嘉堂文庫美術館で開催中の「挿絵本の楽しみ〜響き合う文字と絵の世界〜」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。
今回もブロガー内覧会に参加したのです。静嘉堂文庫美術館も正直遠いので、こうやってきっかけ作って早めに行くように心がけてます(・Д・)。というわけで、今回掲載してる写真は美術館より特別に撮影の許可をいただいてます。
静嘉堂文庫美術館は二子玉川の駅からバス使って15分くらいかな。丘の上にあります。けっこうな坂を上ってくる。
あおって撮ってるけど、こういう地形。庭から美術館を望むの図。
庭園もあります。梅は終わったので今はこういう感じで、花はグラウンド・カバー系統の。
花木もちょっとだけ。1本の木に3色の花。すごくね?
背景の窓からニコタマの街。
窓から見ると二子玉の全景が見渡せて「わっはっは。高級住宅地・二子玉は俺のモノψ(`∇´)ψ」的な気分になります。が、美術館のみなさんはそんな感想持つほど暇じゃなかいだろうなとも思います。
今回のテーマは挿絵本かあ。
この企画展を考えた司書さんは、作家さんが挿絵に影響されて物語の内容を考えることがある、という話にインパクトを受けてこの展示を思いついた、みたいなことをおっしゃってましたd( ̄  ̄)。
多分作者さんのイメージにしっくりする絵が来たりすると、「そう!これだよ!何でわかったの(≧∇≦)?!」みたいなインスピレーションがわくんだろうな。
あとは私も前回行ったサントリー美術館の絵巻物の展示とかぶった格好になってるので、「しまった。失敗した( ;∀;)」とも思ったともおっしゃってました。
なるほど。確かに絵巻物と挿絵は何となく同じカテゴリに入れたくなるけど、違う部分も大きい気がします( ̄▽ ̄)。
絵巻っていうのは物語や登場人物の心情を伝えるのが主な役割かな、と思いますが、挿絵っていうのは、それに加えて、
- 難しくて
- でも大事な知識を
- 誰にでもわかりやすく伝えたいという心のあらわれでもある感じで。
これは法華経や仏教思想についての挿絵。ここらへん字だけだとまあ難しい。
科挙の参考書とか。ただでさえとんでもなく難しいのに挿絵が無かったらと思うと震えるでしょ。
辞書とか参考書。言葉で物事を解説する。挿絵があると理解がとても深まる。大部分の人が見たこと無いモノとかもあるから。
漂流記的なものとか。江戸末期、まだ見ぬ異国を伝えるのには挿絵は必須でしょう。
本草図譜。本草学も挿絵ないと勉強するのは難しいでしょう。徒弟制とか一子相伝的な世界になったら学問が停滞してしまうよね。挿絵大事。
挿絵は紙の本だけじゃない。蒔絵に描かれたりしてることもある。
スタンダードな物語絵もある。
これは錦絵。若い女の子の歌舞伎役者コスプレ。
これはパンチっていうロンドンの風刺雑誌だそうです。百科事典みたいな体裁。
というわけで、挿絵本ていうのは、その本を通じて読者やその周辺の人に最大限の知識や技術を分け与えようとする優しい気持ちがあらわれた本なんじゃないかなと自分は思いました。
これは渡辺崋山の芸妓図。
自分の思い人を描いて門人に贈ったそうです。この絵は心の奥深くを見る人に伝えるための挿絵ですかね(*´ω`*)。渡辺崋山の作品は素人目にもとても上手いのがわかります。
というわけで、とても興味深い展示でした。GWの時間があるときにでもゆっくり見てみるとおもしろいと思います。5月28日までやってます。
じゃ、また。次はDIC川村記念美術館の「ヴォルスー路上から宇宙へー」の予定です。
六本木開館10周年記念展 絵巻マニア列伝@サントリー美術館
こんにちは。仙です。
何か暑いような寒いような微妙な陽気ですな。
さて、今回はサントリー美術館で開催中の「六本木開館10周年記念展 絵巻マニア列伝」に行ってきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"。
サントリー美術館って、丸の内→赤坂→六本木っていう立地の変遷をしてるらしいです。六本木に移ってちょうど10周年記念の展覧会。
ひとこと言っていいかな?六本木超混んでる。
春だから?春だからなの?まあ週末に行くほうが悪いんだけどさ( ̄▽ ̄)。
ちなみに六本木西公園の桜は葉桜になってました・・・。でもまだきれいか。
こちらの展覧会もたくさんの方がいらしてました。
正直絵巻ってマイナーな主題かと思ってたので意外( ̄▽ ̄)。今回は絵巻のマニアに注目して彼らの鑑賞記録等をたどってます。
具体的には後白河院、花園院、後崇光院・後花園院、三条西実隆、足利将軍家、松平定信。
どうですか!?このラインナップ。個人的に乏しい日本史の知識を動員して考えると、何か微妙に不遇というか(・ω・`)でも人一倍我が強そう(・ω・`)な感じの方々です。
実世界のもやもやを趣味の世界にぶつけてた感じもします。そうして現在まで伝わってる絵巻作品はとてもすばらしいのですが。短めの感想は以下の通り。
- 出光の伴大納言絵巻の複製があった。やっぱり何か絵が上手い。
- 後白河院のコレクションがけっこう好き。病草子の断簡とか。不眠症の女・・・つらいよね不眠症、と思う・・・厳しい・・・薬がない時代。
- 松平定信はコレクションみてると何か頭がキレキレだったのが伝わってくる。古画類聚とか。でも理解者がいなかったのもよくわかる。この人嫌われ者だったって歴史の授業で習ったような気がするな(-_-;)。
- ひとつBLものがあった( ̄▽ ̄)。昔からこの方面は日本の芸術文化の中で確固たる地位を築いてたんだな。
- 福富草子(放屁で立身出世する物語)はこういう感じの展覧会では鉄板だな。絵に動きがあって面白いしな。
私は基本マニアなひとは嫌いではないです。そういう役割の人もいないと文化や技術のレベルがだだ下がりだと思う。そういう人が打ち込める芸術を持ってるのはよいことです。んなわけで、ご興味ある方は是非。5月14日までやってます。展示替えもあるよ。
んじゃまた。次も週末。
※しばらくの間週1更新にしようと思います。じゃあね。